はりねずみ通信
2018.04.21
スピード
手術は時間がかかっても、的確に行う方がいい。
それは全くその通りなのだが、ものすごく急がなければならないこともある。動物の心臓や肺の状態が悪かったり、血圧が下がり気味のときは、時間との勝負になることもある。
慌てて何かをすることと、スピードを上げることとは違う。
準備もなく早く行うことはできない。
それには、普段から、単純な動きをできるだけ修正せずに行うように努めなければならない。
針を把針器につける。
湾曲した針の中央を把持する。この単純な操作を分解してみると、途中に無駄な動きが含まれることがわかる。
正確な位置に持てず、ちょっとつかみ直したりする。
その無駄な動きを、できるだけ排除するように、普段の単純な手術のときから強く意識しなければならない。
そういった準備を普段から行っておく。
急いで行わなければならない手術のときには、ものすごく集中して、全く無駄がないように最後まで一気に終わらせる。
途中は決して急がないが、結果として早い手術ができる。
書道で字を書くときと同じである。
一番最後の瞬間までをイメージし、書き直しなくすること。
まだまだ鍛錬が足りないが、理想はそんな感じ。
1件のコメント
こんばんは(*^^*)
>慌てて何かをすることと、スピードを上げることとは違う。
本当にそう思います。
老犬って、とにかくゆっくり、3倍の時間を使うことが必要だと思っていますが、嫌がること、しんどいことは(身体を拭くとか、傷の手当てをするとか)とにかくさっさと手際よくしないとぐったりされたりします。
そのためには、事前の準備!
全部用意して、手順よく行えるよう並べて、雑にならないよう、だけど、急いで急いで。
先生は直接命に関わることだから、大変だと思います。
だけど、そんな鍛錬やイメージトレーニングで助かった命も多いのでしょうね。
いつもありがとうございます(*^^*)
コバシさん、そうですよね、一番大切なのは準備ですね。丁寧に世話をされていますね。がんばってくださいね!