はりねずみ通信
2016.01.04
18歳のビッグバン
「18歳のビッグバン(小林晴彦著、あけび出版)」
http://www.amazon.co.jp/dp/487154138X
という本を読んだ。
筆者は18歳の時、脳梗塞になり奇跡的に助かったものの、脳に大きな後遺症が残った。
文字を読むとき、左から右へ目を移すが、段が変わるとどこを読んでいるかわからなくなる。目的地に行ったあと、同じ道を帰ることができない。ときどき、お姉さんと妹を間違えてしまう・・。
見かけは健常者と同じなので、周りの人に誤解されることも多い。
見えない障害を抱えて社会の中で生きてゆくのはどういったことなのか。そこから見える社会のあり方や、人とのつながりを示唆する本だと思う。苦悩や感動をストレートに表現した瑞々しい文体もすばらしい。
本書の中で、障がいをITの技術を使って乗り越えようとする取り組みがあることを知った。
大きな障害でなくても、ひざが悪いので階段が上がりにくい、目が悪いので駅の表示が読みにくい、手の力が足りないのでジャムの瓶の蓋が開けられない、などで苦労している方は多い。
今はなんでも早く進めることを良しとする社会なので、そういった目に見えにくい問題を抱えているひとは、素通りされてしまう。
いまはさまざまな技術があるので、そういったことに目を留め、扶助していくような仕組みが必要であろう。
1件のコメント
著者の小林春彦です。
この度は読了いただきありがとうございました!
感想も身に余る光栄です☆
小林さま、著者の方から連絡いただけるなんてびっくりです!
私も高校の時ブラスバンドでトランペットを吹いていて、アンサンブルコンテストなどにも出たので親近感を覚えています。
本日のブログで感想のつづきを書きますね。