はりねずみ通信
2017.06.19
獣医麻酔外科学会
先週末は、埼玉の大宮で行われた獣医麻酔外科学会に参加してきた。
土曜日、私は症例発表(「猫の乳び胸3例」)を行った。
こういった学会発表は、準備も大変だし、仕事も休まなければならないし、「どうしてするの?」という人も多いかもしれない。
発表しても何の反響もなかったり、批判されることもある。
自己顕示のため、と切り捨てるひともいる。
けれど、そういった場に集まる人は、その分野に詳しい人が多く、自分だけではわからない指摘をうけることもある。
また、自分が行っている治療法の方向性が、多くの人の同意が得られるものであるかの確認になる。
そのため、地道な作業だけれど、続けて発表するようにしている。
内視鏡外科の分野は、獣医医学ではまだまだマイノリティーである。
「簡単にできることを、どうして難しくしてするの?」
という批判はとても多い。
行ったことがない人から見れば、それは当然のことである。
そのなかで、批判を受けながらも説得力のある発表を続ける努力は怠ってはいけない。
かっこつけるようだけど、そういう道筋を作ることが、将来動物や飼い主さんのためになると信じている。
若い先生は、学会発表で批判されたりすると、けっこう意気消沈するのだとか。それはもったいない。
見城徹さん(幻冬舎)が書いた、
「人は自分が期待するほど、自分を見てはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない」
という長い題名の本がある。
まさにその通りである。
見ている人はみているので、頑張って続けてほしい。
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