はりねずみ通信

2017.12.23

赤鼻のトナカイ

看護師の白井は、今年から手術全般に携わる「オペ看」として働いている。
オペ看には、やはり適性がある。
間違いなく器具の名前を覚え、指示通りに素早く出せるか。助手に入ったとき、術者の意図をただしく理解し、すばやく動くことができるか。開腹手術や整形外科(関節や骨折の手術)では、スピードが要求されるので、「まえのめり」の意識がないとつとまらない。
そういう意味で、白井は適性があるかちょっと疑問だった。
おっとりした性格なので、指示を出してからの動きが遅いのである。

ところが、先日から腹腔鏡のカメラ係をさせてみると、とてもうまい。
視覚がすぐれているのだろう。見たい画像のところでピタッと止まって動かない。これは術者にとってとてもありがたい。
(そういえば、病院の一眼レフで写真を撮らせてみると、彼女はいつもうまかった)
カメラ係は、カメラシステムにつながった長い光学視管(画像を伝達する30センチほどの筒)を操作するので、ゆっくり動かないと画像がぶれる。開腹手術と違い、スローな動きが求められるのだ。
白井はそれにぴったりはまった。

想像以上にうまかったので、私はこう言った。
「白井さんは赤鼻のトナカイだね」
普段は赤い鼻を馬鹿にされているが、クリスマスの暗い夜道にはトナカイの鼻が活躍する。
日頃わたしは「白井さんはどんくさい」とよく冗談でつっこんでいたが、謝らなければなるまい。
腹腔鏡ではそれが役立つのだ。

メリークリスマス!

 

IMG_7486
そこにいた

 

 

1件のコメント

  • 私は白井さんが大好きです!見てるだけでほのぼのします(*^^*)

    人の得手不得手や適性を知ることはとても大切ですよね!
    我が家の場合、夫婦全く真逆の性格なので互いに理解出来ないことも多いのですが(笑)、得意分野も全然違うので助かっていることもあります。

    お蔭様で、バンビの肢はとても順調です!!

    • バンビママさん、そうなんです。ほのぼの系、ですね(^^)
      ご夫婦、タイプが違うのですね。それがいいということもあるでしょうね。
      バンビが術後良好なようでよかったです。
      それから、お誕生日おめでとうございます!

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