はりねずみ通信
2018.09.27
説得力
イヴァン・フィッシャーが指揮する、ブルックナーの交響曲をCDで聴いた。
ブルックナーは重厚・長大というイメージが強いが、その演奏はとても軽快で、室内楽のようだった。
クラッシック音楽は指揮者によって解釈が違うことがあり、それが魅力でもあるが、大胆な解釈はときに失敗する。
奇をてらったり、意外性を求めると、聴いている側にもそれはバレてしまう。
ところが彼の演奏はそうではなかった。
なるほど、と腑に落ちる。説得力があるのだ。
で、ここからは人生論。
人と同じことをするのは、簡単である。
「ひとから何といわれようと、自分なりの生き方をすればよい」
とは、よく言われること。
しかし、誰かと全く違うことをして、それを他の人を説得するほどのものに作り上げることは、相応の努力が必要である。
そうでなければ「ただの変わった人」として扱われ、自己満足で終わってしまう。
説得力のある変人のことを、英雄という。
0件のコメント