はりねずみ通信
2015.11.28
触る
研修期間中の看護学校の生徒は、
「動物にはいつも声をかけて接しなさい」
「いつもやさしく撫でて、動物をリラックスさせなさい」
と、学校で教わってくる。
これは半分は正解で、半分はまちがいである。
声をかけていい動物と、そうでない動物がいる。触られるのが好きな動物もいるが、そうでない場合もある。それを一番最初に見極めなければならない。
「触れ方」ひとつでも、注意が必要である。
多くの学生は(私から見れば)いきなり強く触れる。相手の心の準備ができていないときは、警戒心を持たれてしまう。
「いまから触るけど、いいですか?」
という合図を、何らかの形で出さなければならない。
入院動物の場合は、特に気をつける必要がある。
体調が悪くてじっとしているとき、動物は誰かに触れられたくないと思っていることが多い。入院室の奥でうずくまっているとき、ドアが開いて獣医師や看護師が覗く。その人がどんな人かわからないので、動物たちは緊張するだろう。
方法としては、「時間をかけて開いていく」のがいい。
手のひらを上にしてそっと差し出してみる。指先の匂いを嗅ぐようなら、顎の下に軽く触れる。その日はそれで終わり。
次の日は、同じようにしたあと、耳の後ろを撫でてみる。動物が手のほうへ首を傾けるなら許容された証拠である。もう少し撫でてみる。
そうして、毎日少しずつコミュニケーションを取って信頼を得た上なら、いろいろ触れて大丈夫になる。
体に触れて動物の体調がわかることが多いので、触れることは大切だが、そこへ到達するための準備は必ずしなければならない。
今、私には長期入院中のどうしても治したい猫がいる。とても警戒心が強かったが、こうして根気よく接しているうち、打ち解けてきた。毎日触れていると、体調が手に取るようにわかる。
いまは私が来るのを心待ちにしているようで、それがまた愛らしく、なんとか治ってほしいと思っている。
1件のコメント
このまん丸お腹の子は・・・・フクちゃん?????
後ろ足をそろえてカワ(・∀・)イイ!!
こんなにフクちゃんのこと好きでも初対面だと、フクちゃんは警戒して
撫でさせてもらえないでしょうね・・・
最初は指先から・・? 煮干しをもって?
Hanakoさん、フクは食べ物に目がないので、なにかやればきっとなついてくれます(^^)
好きな人はわかるので、大丈夫ですよ!