はりねずみ通信
2016.06.08
落ちついた犬
犬は、動物病院に来ると不安定な挙動をすることが多い。
緊張のあまり、ぷるぷる震える、目が落ち着かなく辺りを見回す、身体を硬くする・・。
逆に、違った環境をおもしろがってテンションがあがり、喜んで落ち着かなくなる犬もいる。
ところが、時折、まったく落ちついている犬に出会う。
すべて、とは言わないが、これらの犬に共通点がある(犬の性格は色々なので、一括りにはできないことも多いが)。
多頭飼育であることと、飼い主さんが落ちついていること、である。
飼い主さんに訊いてみると、数頭の犬を飼っていて、リーダーと呼ばれる犬がいること。
みんなで遊んだり、散歩をしていること。犬たちとコミュニケーションをとる時間がある程度あること。そういった共通項を話される。
有名なドッグトレーナーのシーザー・ミランは、犬の行動異常が見られたとき、自宅の犬たちの群れの中にその犬を入れ、しばらく一緒に生活させる、という行動療法を取り入れていた。
犬はもともと集団生活を行う生き物なので、そういった環境に入ると「自らを取り戻す」らしい。
ドイツでは家庭犬として家に入るまでに、一定期間子犬たちを集団生活させるというプログラムを取り入れていると聞いた。
本来犬とはどういう生き物なのか。
それを知ることが、彼らとコミュニケーションをとるのに重要なのだろう。
人間も、原始人はどうしていたか想像することが、色々な問題やストレスを解消するのに役立つとのこと。それは、また今度。
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