はりねずみ通信
2018.04.28
色のない世界
スカイプを使って英語の授業を受けているが、いまは教材を用いて行っている。
いろいろなテーマに基づいた短い記事があり、それを読んだり、内容についてディスカッションする。
先日のテーマは「色」についてだった。
色にはさまざまなメッセージがある。黄色は人を励ますようなイメージ。ネイビーブルーは心を落ち着かせる。テーブルクロスが暗い色だと食欲が減退するのでレストランでは使われない・・。
最後にいくつか質問があるのだが、こんなものだった。
「もし色がない世界だったら、あなたはどう思いますか?」
普通は、
「そんな世界は、とても受け入れられない」
とか、
「きっと気分が沈んで悲しくなる」
という答えが期待されるはず。
私はこんなふうに答えた。
「色のない世界にも、きっと慣れると思います」
私がそう言ったあと、先生はしばらく無言だった。
もしかしたら通じなかったかと思って、「意味分かります?」と言うと、「わかる」という。
あまりにもヘンテコな答えで、あきれたようだった。
「もし世界が全部オレンジだったり、白だったりしたらどうするの?」
ちょうど時間が来たので、お互い頑なな表情でさよならを言う。しまった。
人間の脳は適応力が非常に高い。
すべてのものが逆さまに見えるメガネをかけても、1週間ぐらいするとそれに慣れて普通の生活ができるようになる。
(1週間してメガネを外すと、全部がまたひっくり返るそうだ)
犬や猫も、全くの白黒ではないが、モノトーンに近い世界を見ている。
仮に人間が色のない世界を生きていても、その中から暖かみや、きらめき、さまざまな色彩を読み取るはず。
そういうことを話したかったが、英語力も時間もなかった。
「今日ね、奇妙な日本人と話をしたのよ」
彼女はきっと同僚にそう言っているはず。
2件のコメント
かない先生、こんばんは。
英語の先生は女性の方なんですね。
私はかない先生の言われたことが、すんなり受け入れることが出来ましたよ。
色のない世界、それなりに慣れると思います。
私が子供の頃は、写真も白黒だったし…いつの話なん?って笑
うちのさくらなんですが、
全く見えてなくて、失明したみたいです。
でも、犬ってすごいですね。
嗅覚と聴覚で、家の中では普通にトイレにも行くし、お水も飲みに行く。私がソファーに座ると飛び乗って隣で寝る。あれ?見えてる?みたいな感じですが、
外に出ると固まってしまいます。
さくらは光のない世界でもそれなりに慣れて生活してます。
不憫ですが、さくらには
「おかあさんが、さくらちゃんの目になるからねー」って耳元で毎日言うてますが、毎回耳をブルブルして、ヤメテーって感じで嫌がられてます。
これは慣れてくれそうもないです。
ゆうきさん、そうですよね。白黒写真は色がないからこそ想像力が働くところがありますよね。
動物の視力が重要なのは、わかっているつもりですが、視力を失ってしまうことがあります。それでも適応して懸命に生きていることに、いつも心を動かされます。
こんばんは(*^^*)
もし、なんらかのアクシデントで色彩を失ったとしても、、
私も慣れると思います。
もちろん、色鮮やかな世界を失うのは悲しいけれど、だからといって悲観はしないかも。
モノトーンの写真にも、煌めきや暖かみ、感じますもんね。
モノトーンだからこそ見える世界もあるのかも。
また一人奇妙な日本人ですね(笑)
コバシさん、ほんとうはそんな世界は想像できないので「できる」と思っているだけかもしれませんが、生物の適応力を信じているので、なんとかなるのではと思っています。
でも、やっぱり変ですね^_^;