はりねずみ通信
2018.02.07
研究発表会前夜
金剛水の佐藤さんが少しでもリラックスできるように、土曜の夜は宿泊いただくホテルの近くの店で一緒に食事をした。
少しビールを飲んで、くつろいだ感じになると、いろいろ話をしてくださった。
福島県の風評被害について、具体的なことをあれこれ聞くと、
「ここまでひどいのか」
と驚く。関西は遠いので、あまり情報が入ってこない。けれど、知らないことは罪であると思う。
そのことについては、また書きたい。
佐藤さんが学生の時、バックパッカーでペールーに滞在していたときのことを聞いた。
あるとき、バスに乗っていて寝ていたら、所持品を盗まれた。パスポートも、お金も何もかも、である。
大使館に行くには1800キロも移動しなければならない。
途方に暮れ、近くの食堂に入った。ポケットのわずかな所持金で、とりあえず食事をする。
そこで長い時間ぼーっとしていた。どうすべきか、全くわからなかったからだ。
何時間もそうしていると、目の前にたくさんの食事がドンと置かれた。
「頼んでないんですけど」
というと、店の人は「いいから食べろ」という。
お金がないんだろ、知ってるよ。
元気が出た佐藤さんは、警察署に行く。
警察官に事情を話していると、その人が佐藤さんの腕時計に目をとめた。
当時は珍しかったデジタルの時計にとても関心を持ったらしく「売ってくれ」とう。
言い値で売って、それを持ってバス乗り場に行く。大使館へいくバス代をみると、時計を売った金額ときっかり同じだった。
何日もかけていくバスの旅だが、所持金はなかった。
バスに乗っている他の人は、休憩の時、ドライブインのようなところで食事をしたりする。佐藤さんはバスの中で座っていた。
すると、子供たちがやってきて、パンなどの食べ物をくれた。
そうやってなんとか大使館までたどり着いたのだった。
・・そんな話をとつとつとしてくださった。
「漫画みたいな人生」と本人はいう。
このたびも、風評被害で会社は倒産寸前だったという。昨年の秋には、ほとんどあきらめたそうだ。
そこへ今回の研究会に参加しないかという私のメールが届いた、とのこと。
ぎりぎりのところで、だれか助けが来るようになっているようである。
「明日はがんばりましょう!」
握手して別れた。
つづく。
2件のコメント
こんばんは(*^^*)
不思議なご縁に巡り合われる方なんですね!
時計のお話、ジンときちゃいます。
粋な警官の方ですねぇ。
やはり、風評被害、かなり深刻なんですね。
知らないのも罪かもしれませんが、マスコミも本当に酷い。
お水もお米もお酒も桃も最高に美味しいですよ!
コバシさん、福島県のことについて、自分自身もずいぶん無関心だったと反省しています。
風評被害は「知らない」ということから生まれると思うので、知ることが第一歩ですね。
こんばんは。
かない先生は、金剛水は佐藤さんから直接、購入しているのでしょうか?ネットで検索してみましたけど、検索したものが正しいのかどうか、迷います。
トトアカさま、金剛水はアマゾンや楽天から購入できます。私もネットで買っています。「香村金剛水」2L、10本1箱で買えると思いますよ。