はりねずみ通信
2018.04.06
目標とは
一般に「目標を持って過ごしなさい」とよく言われる。
私であれば学会発表のためにデータを集め、まとめたりする。その準備の段階でいろいろな学びができ、自分も成長できる。そして発表により自分の「作品」が他の人の目に触れることにより、客観的な自己評価もできる。
それが終われば、また次の目標に向かう。
そうやって1年を過ごすと、実績ができ、ふりかえったときなんとなく達成感はある。それが動物医療に貢献する、と考えれば意義のあることをしている、と言える。
ところが、世の中には目標を設定できないことが非常に多く存在する。
たとえば、友情を大切にする、というようなことはゴールを定めようがない。
目標を持って「もっと大切にする」なんて言えない。
うまくいかない人との関係、親の介護、よくなる兆しのない病気・・。
そういったものは、到達点が見えないことなので、がんばろうと思ってもがんばれない。
どうしても「宙ぶらりん」になることは世の中に存在する。
むしろ目標を持てることのほうが少ないかもしれない。
そういった宙に浮いたような、目標を定められない状況に耐える能力をネガティブ・ケイパビリティーという。
そのことは、以前ここで書いた。
子供の頃は、試験でいい点を取ったり、進学することが目標だったりするのでわかりやすかったが、大人になるとそうはいかない。
いろいろな重みに耐えなければならないので、たいへんである。
けれど、それでこそ人生!
3件のコメント
こんにちは(*^^*)
ネガティヴ・ケイパビリティ、
「できない状況を受け止める能力」
簡単に解決できることより、解決できないことのほうが実は多いのかもしれませんね。
そして大人になると、わかったふりをして、やり過ごしてしまうことも多いのかも。
「待つ力」私もしっかり持ちたいです。
今日はありがとうございましたm(__)m
答えの出ない事態、状況に耐える力‥家事しかり、仕事での立場しかり、何で?何で?と問いかけても答えが出ない毎日です。
先生は神か~と思う日が多々あります。
しかし、診察室の先生は多忙な毎日の疲れを微塵も感じさせず、動物までもが甘える。(ふうちゃんが注射で鳴いたの初めて聞きました)
人柄が滲み出る表情、言葉(^^)
私は何を試されてるのか?何の修行なのか?と思う日があります。
生きてるという事なんですかねぇ‥
感覚で生きてる私には、超哲学的で難しいです。
見返りを求めない、そんな人になりたいです(>_<)
ふうさん、注射がちょっと痛かったですね、すみません^_^;
いろいろ問われることが多い毎日ですが、自分なりに答えていくことが生きていくことなんですよね、ってちょっと哲学的(^^)
先生、診察ありがとうございました。
先生の笑顔と「大丈夫ですよ。」の言葉にとても救われます(^.^)
あんなにお忙しいのに、先生はまだまだいろんなことされて、今でも神様みたいなのにまだ進歩されるのですね。
先生も1日24時間なんですか~?身体休める時間はあるのですか?って思っちゃいます。
昨年は到達点を途中で見失って、大切なものを失ってしまいました。先生の今日のブログは、とても勇気を与えてくれました。ありがとうございました。
グッドママさん、グッドちゃんが病気や手術を乗り越え元気な姿を見るととてもうれしいです。