はりねずみ通信
2015.01.29
早期発見・早期治療3
今日は膝(ひざ)の病気について。
膝のお皿が外れる膝蓋骨脱臼は、小型犬によく起こる。先天的に膝の溝が浅いため、お皿(学名をパテラというので、膝蓋骨脱臼をパテラということもある)が内側や外側に脱臼してしまう。でも、歩いているうちにまた定位置に戻ることも多いので、「肩が脱臼した」というようなイメージとは、ちょっと違うかもしれない。
はまったり外れたりを繰り返すので、「習慣性脱臼」とも言われる。その状況に慣れてしまうと、足を痛がったりしないので、大丈夫だろう、と思ってしまう。
でも、膝の仕組みを考えると、この状況を放置するのはよくないことがわかる。
太ももの筋肉が収縮すると、すねが伸びる。ちょうどサッカー選手がボールを蹴るときと同じである。そのとき、テコの原理の支点となるのが膝の皿なのである。膝蓋骨脱臼は、ちょうど支点がずれたシーソーのようなもので、筋肉の力がうまく伝わらなくなるのだ。
それでも、動物は歩くには歩く。支点がずれても足は動くし、そもそも四つ足なので、前足に負重をかけて歩けばいい。
でも、そうやって歩いていても、膝に負担がかかってくる。
膝の内部にある十字靱帯や半月板が少しずつ痛んでいき、高齢になってから膝が曲がらなくなったり、慢性的な痛みの原因になる。実際、膝蓋骨脱臼の犬の20%は、将来的に前十字靱帯断裂を起こす、というデータもある。
若いときにきちんと手術をしておけば、膝がきちんと機能し、思いっきり走ることもできるし、将来のリスクをなくすことができる。
私は数年前から関節鏡検査を手術のときに行っているが、普通に歩いている動物でも、膝の内部はひどいことになっていることがわかる。
早期に対処するのが一番だと、近年特に思っている。
5件のコメント
膝蓋骨脱臼は、大型犬や中型犬には少ないのですか?
ミミは最近新聞を破ります。それも当日のものしか破りません。
インクのにおいがするからなのか?
主人は、破れた新聞をパズルを組み合わせるように読んでいます。
ミミが取れない場所に置けば良いのに・・・
三日ほど前にキビ団子(串つき)の1個をミミが食べたようです。
私は見ていません。家族が見ています。
何処を探してみても串が見当たりません。袋は破ってありました。
様子はいつもと変わらず 食欲もあります。
このまま様子を見てて大丈夫でしょうか。
串は消化はしないですよね。
モックさん竹串を飲み込んでいるのなら、処置が必要です。可能なら本日連絡いただけるといいです。
先生へ。今日はお世話になりました。先週、質問させていただいた
犬の混合ワクチンをしに来院しました。病気の患者さんに悪いので予
約なしで午前の受付ぎりぎりで行きました。初めてなのでわんこが落ち着か
なくて引っ張るので問診の字が汚くなって読みにくくなってしまってすみま
んでした。
患者さんがたくさんいらしたので長く待つのかなと思っていましたがそうで
もなかったです。診察はきれいな女の先生に診て頂きました。
診察が終わって、かない先生はどこにいらっしゃるのかなと見渡したら出入
口付近のとこで診察されていたのでしょうか・・・・?。
お忙しそうでした。
壁に素敵な絵が飾ってあったので、多分sumakoさんのでしょうか?帰
りに近距離で見ようと思っていたらお会計で呼ばれてお会計済ませたらすっ
かり忘れてしまって車を走らせてから気がついて心残りとなりました。また
次回に行ったときにじっくり拝見します。素敵な絵ですよね。他はどんな絵
をかかれているのでしょうか・・・・。色と背景きれいですね。
まきあさん、昨日来院されたんですね!きがつかなくてすみません。今度は声をかけて下さいね(^^)
待合の絵はSumakoさんに頂いたものです。次回はじっくり見て下さいね。記念すべき日でしたね(^^)
先生、こんばんは!
先生の「大丈夫ですよ」は、私にとって「幸せ」って思える瞬間です。
ありがとうございました!
あんこも、待合室でも、大人しく待てる様になりました。
言葉の理解力も深まりました!
とっても、可愛いんです(^^)(^^;;
きなこさん、あんこちゃん元気そうでよかったです。確かにいわれていたようにちょっと大人になりましたね(^^)
人間の言葉もいろいろ覚えてほしいです。
せんせい、いつも私の膝ご心配下さりありがとうございます。
テコの原理の支点となるのが膝の皿なのである。
なるほど!
私も、セカンドオピニオンでかない先生に関節鏡で先生に診てもらいたいです。多分私の膝の内部も酷い事になってると思いますよ。
それにしても動物は、支点がずれても歩けるのですね・?
飼い主は気を付けてよく観察してやらないといけないですね?
はなさん、職業柄、ひざが気になります(^^)どうかおだいじになさってくださいね!
先生、おはようございます。
スウィートの左後ろ足の膝蓋骨脱臼は手術のおかげで良くなりました。まさか膝が悪いなんて‼︎っていうくらい走り回って元気だったので、聞いたときはびっくりしましたが、今はさらに元気に走ったり、高いところから飛び降りようとしたりしてます。
年末までは時々手術をした足をケンケンしてて不安になりましたが、今はそういうこともなく走り回ってます。
次は右後ろ足の膝蓋骨脱臼の手術を決めないといけないんですが、あの術後の経過は良いのに、歩かない日々が続くと思うと思いきれません。
でも、日に日に膝の状態は悪くなっていってるんですよね。
まこさん、やっぱり手術するというのは勇気のいることですね。でも、犬の生涯を長い目で見て考える視点も必要かと思います。