はりねずみ通信

2018.04.13

教師

高校3年のときの担任は、数学の先生だった。
何を教えてもらったかは、すっかり忘れてしまったが、私たちが問題を解いているあいだ、黒板の隅に何か数式を書いている姿を思い出す。
おそらく自分が取り組んでいる問題を、空いた時間で解いていたのだろう。
「数学って、そんなにおもしろいんだ」
と思った記憶がある。

私が腹腔鏡をはじめたときに、医師の山形先生に教わったことは前にも書いた。
実は教えてもらったことは、今から考えると動物医療の実情に沿わない内容も多く、それが現在すごく役立っているかどうかはよくわからない。けれど、「腹腔鏡はすごい」と夢や希望の芽を植え付けてくださったのは紛れもない。

つまり、教師が教えるのは、科目の中身だけではない、ということ。
そういう意味では、内容の履修に厳しいばかりでは、よい教師と言えないのかもしれない。
脳は楽しいことを吸収しようとするので、楽しさやわくわくする気持ち、希望などが含まれていなければならない。

私も新人に接したり、新しく腹腔鏡をはじめる獣医師に話をするとき、そういうふうになりたいと思う。

IMG_8061
こみあう

 

1件のコメント

  • こんばんは(*^^*)
    教える、教えてもらうって難しいですよね。
    わくわく感ってとっても大事で、例えば何か困った時、それが的確なアドバイスだとしても、簡単に解放されるとつまらない時もあります。
    自分で考えるのが一番楽しいのかも。
    失敗してもそれが楽しいことも。
    簡単には解放されない、でも答えに近づける、そんなsuggestをさりげなくできるようにな方に出会うと、わくわくします(*^^*)

    • コバシさん、そうですよね。すべて教えられるとつまらないです。自分でできるようにサポートするのがよい先生、でしょうね。

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