はりねずみ通信
2017.12.15
教える、教わる
阪神タイガースの江夏投手は、野球人生で金田投手から受けたアドバイスに大きな影響を受けたそうだ。
アドバイスは、「バッターをよく見ろ」だった。
こんなアドバイスはだれにでもできそうだし、受けた側も「ああ、そうか」と簡単に納得してしまいそうである。
江夏投手も最初は本当の意味がわからなかったとのこと。
ところが本当に意識し、投球の時に神経を集中してみると、それがどれだけ重要なことか腑に落ちるようになった。
それから投球が変化し、大きな記録を出すようになる。
「何年かして、やっと金田さんの言う意味がわかった」
と書かれていた。
これは私もよくわかる。
今、内視鏡外科の手技を医師から学んでいるが、アドバイスを受けてわかったつもりでも、実は教える側と教わる側で世界が違うことがある。その「層の違い」がどこかでストンと埋まることもあるし、なかなか埋まらないこともある。
けれど、追い求めなければ絶対に届かないことだけは明白だ。
深く考えていくと、響く瞬間がどこかで起きるはず。
そう考えて、地道に取り組んでいきたいと思っている。
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