はりねずみ通信
2017.04.22
役割を変える
昨日は他施設で腹腔鏡下胆嚢摘出術のサポートを行った。
いつもは術者として行っている手術であるが、助手として参加したのである。
主役が脇役に変わったようなものなのだが、得がたい経験だった。
脇役になると、客観的に全体を見回すことができる。この俯瞰するような感覚は、主役であるときとは異なるものである。
「役割を変える」ということは、実はとても重要なのかもしれない。
獣医師が看護師の役割をやってみる。父親が母親の役割をやってみる。先生が生徒の役割をやってみる。
視点が異なると、違った「層」がみえてくる。
よい物語や演劇では、脇役がストーリーを引き立てるという。
私も、いまはばりばり働いているが、体力が衰えたとき、若い人をサポートするような役割を担うことも出てくるだろう。
30年後。
あの動物病院に行くと用務員のような老人が、庭を掃いているが、あの人はいったい誰だろうね。
新人の人が叱られて落ち込んでいるのを励ましたり、ものを整理整頓して皆が働きやすくしたり、古くからの飼い主さんとおしゃべりしてベンチで和んだり・・・。
昔ここで働いていた獣医さんらしいよ。
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