はりねずみ通信
2016.10.08
学会準備
学会の準備に追われている。(といってもまとまった時間が取れるわけではないので、診察や手術の合間にスライドの手直しをしているだけだが)今度発表するのは、犬の特発性乳び胸についてである。
犬の特発性乳び胸は、現在世界中の獣医師が頭を悩ませている病気と言える。
診断がついた時点で、「もう、予後はよくない」と宣告されてしまうこともある。
けれど、大部分の犬が5−6歳以下の若い犬である。でも、この疾患は癌のような悪性疾患ではなく、いわゆる良性疾患なのだ。あきらめて下さい、というのはあまりにも酷(こく)である。また、治癒率が非常に低いのに、開胸(場合により2ヵ所)・開腹を組み合わせるとても侵襲が強い手術を行わなければならい、ということも課題だった。
なんとか完治への道筋がつかないかと、模索していた。
今回の発表は、過渡期のものであるかもしれないが、この病気の完治に向かうための道しるべになれば、と願う。
今年はスライドが止まりませんように!
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