はりねずみ通信

2018.07.03

大人

子どもの頃に書いた文章を読むと、未熟だと思ったり、ナマイキだと思ったりする。
しかし、反面、これは確かに自分自身だとも感じる。

私が生まれたのは、大阪のベッドタウンである枚方である。
私が小学校に上がる前から、家の前にある山を切り崩し、住宅が建ちはじめた。
小さな山で、名前もあったかどうか。
それが瞬く間に、手前からも向こう側からも削られ、ついになくなってしまった。

それが子どもながらにショックだったのだろう。
失われたものは決して戻らないと、幼いながらに感じたのだ。

いまも時折、高度成長期に埋め立てられた瀬戸内の海岸や、立ち並ぶ工業地帯をみて寂しく思う。
寂しいのは、それに自分自身も荷担したと考えるからである。

小5の私に批判された「大人」とは、私のことでもある。

 

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つゆのすごしかた

 

 

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