はりねずみ通信
2017.03.17
受付の仕事
私はだいたい窓側の診察室で診察している。
この場所は20年来の定位置で、ここから他の獣医師が診察しているのが見えるし、受付の様子もわかる。なんとなく、待合の様子も。業務量が多いのは、なんといっても受付である。
カルテを呼び出し、来院理由を記入、電話の応対、調剤など。複数の仕事をいっぺんにこなすには、相当なスキルがいる。こういったマルチな能力は、誰もが持っているわけではない。受付の小原(こはら)はずっとこの仕事をしているが、特別な才能があるようだ。加えて経験も。今調べたら、今年19年目である。
小原がいないときは、他の看護師が受付に入るが、ほんとうに大変そうだ。
先日も看護師の橋本が受付に入っていたが、臨界点を超えかかっていた。顔が青ざめている。
それで、受付に入ったときに、励ますつもりで、
「がんばれ」
と言った。いつもなら、笑顔で「はーい」などというのだが、このときは顔を上げて小さく「はい」と言った。目は潤んでいるようだった。どうも、本当に切羽詰まっていたようである。いじらしかった。
・・というわけで、受付を募集しています。
0件のコメント