はりねずみ通信
2015.08.28
努力できるか
何か目標を達成しようとすると、努力しなければならない。
それはわかっているが、なかなかできないことも多い。なぜか?
以前にも書いたが、ハーバードの大学生とチンパンジーを使った実験で、
「目の前にあるお菓子を食べるのを少しの時間我慢すると、あとで3倍もらえる」
というような状況を作ると、チンパンジーは我慢するが、大学生は我慢できない。
人間は、いろいろ言い訳を考えるから、である。
「どうせこれは実験だし」
「あとで3倍もいらない・・」
私は先日、YouTubeで、「腹腔鏡で折り紙を折る医師」を見つけた。
トレーニングボックスの中で、長い鉗子を使い、鶴や亀などを、数分で折ってしまう。
指先のような繊細な動きを実現するために、折り紙で練習するのがいい、とのこと。
自分でも鶴が折れるかやってみた。
これがかなりたいへんで、30分もかかってしまった。
これを毎日やっていけば、数分で折れるようになるかもしれない。そう思ったが、頭の中では別の自分がこう言う。
「折り紙を折ることと、腹腔鏡の手技とは関係ないのでは?」
「毎日毎日やっても、きっと上達しないよ」
つまり、努力できるかどうかは、言い訳をする自分に打ち勝つことに他ならない。
むしろ、愚直に取り組めるチンパンジーのような人こそ、大きな事を成し遂げる可能性がある。
かしこすぎるのは、よくないのだ。
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