はりねずみ通信
2015.03.30
交通事故
全身麻酔が心配です、という方が多い。
私たちは日常的に動物に全身麻酔をかけることが多いので、そのリスクについては理解しているつもりであるが、健康状態が良好な場合の危険は、それほど高くない。
統計的には5万頭に1頭の割合で、何らかのリスクがあると言われているようである。
麻酔中はモニターをする。心電図を取ったり、血圧を測りながら手術をするので、厳密な監視下にある、と言っていい。
意外に思われるかもしれないが、世の中には麻酔よりも、もっとリスクの高いことがある。
それは、自動車の運転である。
こんな確率がある。
・交通事故で死ぬ確率。1/10000。
・50年間で交通事故に遭う確率。1/3。
・一生涯に交通事故で死傷する確率。1/2。
・1年のうちで人身事故の当事者になる確率。1/50。
つまり、動物を乗せて動物病院へ車で来て事故に遭う確率のほうが、麻酔事故の確率よりもずっと高いのである。
それだけのリスクがありながら、あまり危険性を感じていないのは、車に乗ることに慣れてしまっているからだろう。
先日、当院の飼い主さんが、犬を乗せて帰宅途中、事故に遭った。
幸い大事には至らなかったようだが、動物を乗せた運転は気をつけていただきたいと思う。
どうしても動物に気を取られるからである。
ケージに入れずに車に乗せていると、動物は思わぬ動きをする。やはり、ケージに入れて乗せるのがいい。
春先は人の動きも多くなるので、どうか事故にはご注意を。
1件のコメント
確率を数字にしてみたら、凄いですね。。
日本人は癌になる確率も、3人に1人だそうですね。
人間も早期発見・早期治療で完治する確率が高いそうです。
先生も動物達や、飼い主の為に定期的に検診に行って下さいね。
うちのあんこも安心の為に一ヶ月に一回の検診をお願いしているのですが、
犬って、人間の四倍の速さで時が流れているのですが、
血液検査やエコー検査は、半年に一度位で大丈夫なんでしょうか?
なんだか、異常に心配性の(犬に対して)自分がいやになるんですが・・(-_-;)
きなこさん、そうですね、定期検診行きますね(^^)
若い犬の場合の検査はそれで十分です。あとはときどき診せていただき、問診や身体検査することが一番ですね。