はりねずみ通信

2018.10.08

アイディアが浮かぶとき

「人間の未来 AIの未来」(講談社)を読んだ。将棋の羽生義治さんと、iPSの山中伸弥さんの対談である。
将棋と科学研究は、全く違う分野だが、「ものを考える」という根本について、共通する部分がとても多いのだと感じた。
お二人の柔軟な思考法に驚く。

どういうときにアイディアが浮かぶか、という話題が興味深かった。
何にも考えていないぼーっとしているとき、なのだそうだ。
山中先生はマラソンをされるが、走っているときより、走り終わってシャワーを浴びているときのほうがアイディアが浮かぶ、とのこと。

わたしも最近同じような経験があって、共感した。
ある手術のデータをまとめて論文にしようと取り組んでいるが、いろいろな切り口がありまとめきれなかった。
手術方法そのもの、手術に至るまでの検査系、手術経過・・。どういうアプローチでいくと自分の伝えたいことが伝わるか、数ヶ月間は悩んだと思う。

ところが、少し前に東京へオーケストラのコンサートに行った帰り道(忙しいのにそんなことして、と思われるかもしれないが・・)、ぼーっとしていると、にわかにアイディアが浮かんだ。
帰りの新幹線で、必至に書き留める。姫路に到着するころ、完成した。

何ヶ月も考え続けたことが、一気に解決した瞬間だった。こんなこともあるのだ。

日常から切り離されたことがよかったのか、音楽の作用か。
真面目に取り組むだけでは解決しないこともある、とわかった。

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はこがあればはいってみる

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