はりねずみ通信
2017.11.04
どこかおかしい
先日、JAHA(動物病院福祉協会)のTEDトークのときのこと。
講演のあと、他の獣医師からこんな質問を受けた。
「どんなきっかけで腹腔鏡をはじめたのですか?」
そのときは、
「10年ほど前に、ある講演で腹腔鏡下肝臓生検の動画を見て、つよいインスピレーションを受けたからです」
と答えた。
その先生は、会が終了したあと、もう一度私のところにやってきた。
「私も同じようなきっかけで腹腔鏡をはじめたのですが、なかなか先に進めません。金井先生は、どうやって取り組んで来られたのですか?」
「ぼく、ちょっとあたまがおかしいんです」
つまり、あたまのいい人は、自分の能力や周りの状況、過去のデータなどを分析し、ゴールを予想する。
その結果、無駄な努力はさけようとするので、簡単に「無理だ」とあきらめてしまう。
私はちょっと愚直なところがあるので、わりとあきらめない。
たとえば、腹腔鏡のトレーニングボックスで折り鶴を折ることは、だれでもできる。私は最初1時間半かかったが、毎日やれば少しずつタイムは伸びる。けれど1500羽も折る人は、そんなにいない。
賢い人は、
「こんなこと続けても腹腔鏡がうまくなるかどうかわからない」
「もっと効率のよい方法があるのでは?」
と頭を使い始める。
そして、「今日は忙しいしな」とか「週末に練習しよう」と考えて、結局やめてしまう。
私はPLDD(経皮的レーザー椎間板除圧術)の技術を他施設に伝えようといろいろやっているときも、同じような印象を受けることがあった。
「PLDDがどうして効果があるか、理論がよくわからない」
「すこしやってみたが、効き目が実感できない」
そういう人が、とても多い。
いろいろ考えすぎず、続けてみては?と内心思うが、そればかりは個人の裁量なので、踏み込むわけにはいかない。
スティーブ・ジョブズは
Stay hungry,stay foolish.
と言った。stay foolishは「馬鹿になれ」と訳す人もいるが、「愚直であれ」のほうが近い。
ちょっと鈍感だったり、あたまがおかしいことも必要かと思う。
3件のコメント
先生、ジョブズ氏の言葉、私も心に留めて頑張ろうと思います。
ミリーを診ていただいてありがとうございました。家に帰って、大きな目を開けて辺りを見回した後、安心して寝ました。テトテト歩いてお水も飲みました。まだまだしんどそうに寝てばかりですが頑張っています。
私事ですが、私の誕生日をミリーと家で迎えられて幸せです。7日はミリーが家に来た『うちの子記念日』です。ゆっくり一緒の時間を大切にします。
また来週お世話になります。よろしくお願いします。
金井先生、お世話になります。
今日のミリーは、フラつきながらもよく動きます。
私が目を離した隙に、南側の部屋に移動して、陽だまりの中で気持ち良さそうに寝てました。
お腹出してスヤスヤ寝てます。
本当にありがとうございます。
ミリーさん、がんばっているのですね。
お誕生日おめでとうございます。7日のミリーちゃんの記念日も、ゆっくりすごせるといいですね。
こんばんは(*^^*)
『やってみる』『続けてみる』大事ですよね。
結果、スキルになり信頼を得ていくのではないかなって思います。
ハリネズミ体操続けてます!
四股の踏み方?が納得いかなかったので、動画と説明書きがあるサイトで調べました。
体重移動なんですね!
自然と上がるのが大事なのかも。
呼吸法がとても気持ちが良くて、もうすでに!疲れにくい体にちょっと近付いた気がします\( ˆoˆ )/
コバシさん、最初は型どおりいかなくても、続けることが大事です。
やってるうちにしっくりする状態にもっていけることも多いですよ。がんばりましょう!