はりねずみ通信
2017.04.08
つなぐひと
獣医医療の研究会で、世話役をしている。
どうも自分の性格から「柄に合わない」感じがして、本当に私でいいのか半信半疑という気持ちだった。
ところが、ある人に教えてもらった占い(占いなんかしたことなかったが)では、私には潜在的に人をつなぐ役割があるそうなのだ。
思い出したのは、大学時代のY先輩である。
私はオーケストラ部にいたのだが、トランペットパートのY先輩はオーケストラの主(ぬし)のような人だった。
トランペットが好きで、大学の勉強に身が入らず、結局大学に8年いたが放校された。
その後なんとか就職したが仕事を辞めたり、結婚したが離婚したり(今は定職もあり、すてきな奥さんがいる)。不器用と思われる人生を送っていたが、私を含めY先輩を慕う人はとても多かった。
Y先輩が人を引きつける理由は何か。
それは、音楽に対する姿勢だと思う。人にはいつも優しい。けれど、自分の技術には常にシビアで、決して妥協しなかった。
トランペットはすごくうまいのに、会うといつも、
「オレはだめだ」
とネガティブなことばかり言っていたが、常に高い理想を持ち取り組んでおられるのを見て、音楽の深さを垣間見る思いがした。
トランペットや音楽の魅力を体現している。
いまから思うとそんな存在だった。だから多くの人がY先輩の周りに集まるのだろう。
わたしもそういう存在になり、人をつないでいけるといい。
優秀であったり、カリスマ性がある必要はない。ただ、取り組む姿勢だけは真剣であるように。
占いによると、私の星回りのキーワードは「赦し(ゆるし)」なのだそうだ。
人をつないでいくとき、だれもが見返りを求めがちである。
私も、自分が取り持った縁なのに、相手が感謝しなかったりすると、「せっかく頑張ったのになあ」と(ちょっと)思うことがある。それを許せるかどうか。
多くの人が仲良く集まっているのを見て、遠くからその情景をニコニコして見る。
そんなひとになりたい。
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