はりねずみ通信
2017.03.24
この瞬間
昨日、看護師のMがふと、こんなことを言った。
「わたし、移植を受けて今日で15年目なんです」
彼女は小学校の時に骨髄移植を受けている。そのとき助かっていなかったら、彼女は今生きていない。昨日は「2回目の誕生日」だったのだ。
近親者にドナーがいたこと、医師や看護師の懸命な治療、家族の支え。それらがつながって、いま目の前にいる。
そう思うと、とても不思議な気持ちになった。
「親も最近まで2回目の誕生日祝ってくれてたけど、いまはおめでとうの一言だけ。はは!」
と笑っていた。時間がたつと、すこしはそうなるかも。でも、きちんと覚えてくれているはず。
Mの場合は、確かに特別なケースなのかもしれない。でも、よく考えてみると、普通の人だって当たり前に生きているようでも、奇跡の積み重ねに違いない。
病気や事故で死ななかった。災害に遭わなかった。戦争がなかった。
そういった幸運の元に生きている。
もっとさかのぼると、自分の両親が出会わなければ生まれてさえいないし、先祖が(みんな)無事だったことが「効いて」いる。
今生きているもの同士が、同じ時空を過ごすこと。それは芸術的といってもよい瞬間である。
つまらないことで悩まず、喜んですごそ。
1件のコメント
ホントにそうですよね。先祖が無事であったからこそ今の自分が存在しているのだろうし、戦争や災害に遭わなかったのもそうであり、チップやポテトとあったこと、金井先生との出会いもそうなんですよね!先生のブログで元気がもらえます。
最近、息子がお父さんとお母さんの子供じゃなかったら、カッコいい顔やったかもしれん、と文句を言うので早速先生のブログを読みなさい、て教えておきました〈笑〉
来月、チップ、ポテトの診察をお願いします。
ポテトチップマミーさん、歳を経ると顔がカッコいいかどうかは関係なくなると伝えて下さい(^^)
私も出会いに感謝していますよ。