はりねずみ通信
2017.09.30
くすりについて
日本は動物用医薬品が欧米より少ない。
これは近年解消されてきたが、まだまだだと思う。
米国ではアジソン病の治療薬が、動物用薬として普通に販売されている。国内ではテトラサイクリン系の動物用点眼薬もない。
国内で花形の薬剤と言えば、ノミ・ダニの予防薬や、心臓病や腎臓病に使うACE阻害剤など。
これらは各社から大量に供給されているので、名前を覚えきれないほどである。
メーカーや販売元の気持ちもわかる。
売れ筋に重点をおかないと、採算が合わないのだ。
でも臨床現場では、たとえば特発性乳び胸は稀な病気だからパス、とは言えない。
だから企業との意識のずれを感じて、すこし意見を言いたくなるのか・・。
売れ筋ばかりを追うと、市場は痩せる。
ベストセラーばかりが置いてある本屋に行っても面白くないので、読者は離れていくだろう。
そういう意味で、ニッチな薬や機材を扱っている企業には敬意を表したい。
「最も売れない薬を作った会社」を表彰するのはどうだろう。
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