はりねずみ通信

失敗する、ということ

失敗しちゃいけない、と普通は言われる。
間違いなく何事も進めなければならない。近年はそういうプレッシャーが増加しているように思う。
ところが(自分が学んで身につけてきたことは、どうやって習得したか思い出して欲しいが)、学びの過程で失敗することはとても重要である。失敗したからこそ、次はうまくいくように工夫し、失敗の悔しさを味わうことのないよう努力してきたのではなかったか。

失敗にはよい失敗と悪い失敗がある。
ろくに準備もしなくて取り組んだ結果、うまくいかなかった。これは、悪い失敗。
準備して行ったがうまくいかず失敗した。けれど、それを検証し、失敗の原因を考えて次に生かした。これはよい失敗。

ある集団が、「私たちは絶対失敗しません」と宣言したとする。その中の人たちは、用心に用心を重ね、ものごとに取り組むようになる。もし失敗したら、という重圧で、思い切った決断はできなくなるだろう。そして、万が一失敗した場合は、それを隠すようになり、次に活かせなくなる。

問題は、外科技術の習得のように、失敗が許されない環境で学ぶ場合である。
人の手術を見ているだけでは、けっして上達しない。また、何度助手をしても、手術は上手にはならない。なぜなら、その人が自ら執刀している、という立ち位置にいないからである。
だれしも、当事者でなければ切迫した気持ちにはならない。この「切迫した気持ち」や、「失敗して焦った気持ち」が学習には不可欠なようだ。それを、先日の杉本先生のレクチャーで知った。

つまり、学ぶ人は想像力を豊かにし、自分が行っているつもりで手術を見なければならない。
(とすると、イメージが豊かな人ほど手術は上達しやすいであろう)
もうひとつは、練習するときに本気で練習することだ。
「折り鶴と思うな、患者と思え」
と、医師の市川先生は言った。
それと、昨日書いたような、3Dプリンタを使ったリアルな練習方法を確立すること。それをいかに実際の手術に近い心理状態で行うか、が重要である。

失敗が許されない環境で、失敗して学ぶことができるようになること。これこそが、次世代の外科教育だと思う。

 

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ちょい

 

 

「失敗する、ということ」への2件のフィードバック

  1. ちょい(^^)かわいい♪

    失敗は挑戦にはつきものだけど、本気で挑戦しないと事故になりますね。
    失敗から学ぶ人は失敗を隠さず、自分と他人の糧にしてますね。
    誠実が一番(^0^)v

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