はりねずみ通信

共に悲しみと

動物病院では、さまざまな悲しみの場面に出会うことも多い。
その多くは、「解決できない悲しみ」である。病気になったのは仕方がない。失った命は戻らない。

私は今まで、合理的な理由を説明して、それらを解決しようと努めてきたように思う。
「病気は一定の割合で発生するので、○○さんのせいではないですよ」
「十分愛情をかけてきたので、後悔はいりませんよ」
そもそも命というものは有限なので、手を尽くしてもどうしようもないこともある。理屈で言えば、失われたものは仕方がない。納得していただくしかない。そう、思ってきた。

ところが、多くの方は、
「理屈ではわかっているけれど、どうしても受け入れられない」
と答えられる。
おそらくこういった感情は、理性よりももっと奥深いところにある、プリミティブな(原始的、というと誤解を招くかと思ったので、カタカナにしたが、要は同じ意味)ものだろう。

(これもまた誤解されるかもしれないが)こういった感情を強く持つのは、女性に多い気がする。
男性は「しかたがない」と割り切ることができる人が多い(ステレオタイプな物言いなので、通り過ぎてください)。

悲しみに対して、何ができるのか。
合理的に気持ちを処理するように促すべきなのか。

パピヨンの庭の会、福島のこと、身近にあったできごとなどから、気がついたことがあった。
なにもしなくてもよい。気持ちをそばに置くだけでよい。

・・そんなこと、何の解決にもならないのでは?と笑われるかもしれない。
たしかに目の前にある問題が解決するわけではない。

でも、一緒に悲しんだり共感することで、救われる人も多いと思うのだ。


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あおぞらけんか

「共に悲しみと」への7件のフィードバック

  1. 先生、おはようございます。
    私は今まで数頭介護して見送りました。
    昨年は17歳と4カ月のラブラドールを3年介護し、最期は私の腕の中で大息を3回しながら、ほんまに安らかな眠りにつきました。
    なかなか、悲しみは拭えることはありませんが
    、昔ムツゴロウさんが、
    最期を看取れるからいい、飼い主が先に行くのはペットには理解できない悲しみ、戸惑いがあり、こんな不幸なことはないから。
    と言われてました。
    忠犬ハチ公はご主人が亡くなり数年間も待ち続けたことを思うと、胸が痛くなりますよね。

    見送るのは私、最期までいっぱい愛情を注ぐ、家族の一員として過ごす、そして私は健康でいようと思ってます。

    居なくなるのは寂しいけど、時間は必ず解決してくれますもんね。

    ゆうきは私の息子が飼ってた子なんですが、7年前にガンで亡くなりました。

    かけがえのない息子が居なくなって、涙が出ない薬がないんやろかと思ったりしてましたが、一番の薬は時間と思い出です。

    って長々まとまりのないコメントすみません。

    居なくなる悲しみや寂しさは飼い主さんのつとめ。子供と同じの小さなペットに辛い思いはさせたくないですよね。

  2. 先生そうですね~わかってはいるんだけど、その現実を受け入れられない、受け入れたくない。その瞬間から、心が凍りついてしまうのです。経験のない人にはわからないこの気持ち、だから経験した人と、そうだよね~と涙を流しながら話したい。
    辛い事や悲しい事は、内に籠るとどんどん心が凍りつくので、外に発散したい。けどその相手は、誰でもいいわけではない…誰かに凍りついた心を溶かして欲しいと、もがく感じかな…(これは私個人の思いです)
    今日でちょうど半年です。まだまだ悲しいけど、時間が固く凍りついていた心を少~しずつ溶かしてくれてるかな…と感じる今日この頃です。まだまだ寒い日が続くので、先生もお体ご自愛ください。

  3. 2月3日はごんすけの命日でした。
    6年もの月日が流れましたが一日も思い出さなかった日はありません。
    バンビたちを看取った後の自分を想像すると恐ろしくなったりしますが、
    きっとまた誰かを迎えて乗り越えていくのだろうとも感じます(˶′◡‵˶)

  4. こんばんは(*^^*)
    気持ちを側においてくださる獣医さんがいてくれはる、それだけで私は少し楽になれるのかもしれません。
    実際に直面した時、どうなるかなんてわからないのですが、たぶん、楽になれると思います。

  5. 月に1度通っている羊毛フェルト教室で泣きながら愛犬を作っている方にお会いしました。厳しい闘病の末亡くなって間無しの時で、家族以外にこんな話をする人がいないと言われていました。動物好きの皆で話を聞き、今では表面的には随分元気になられた気がします。
    私も大切な家族を亡くした時、誰かと話すこともできなくて同じ経験をされた方の手記を集めたサイトを探し、読み漁りました。
    パピヨンの庭の会にまだ参加できない方のために、プライバシーの問題もあるかとは思いますが、会でのお話を冊子にして希望者が読めるようにできないものでしょうか。
    お忙しい先生に無理難題、申し訳ありません。。。

  6. 肉体は有限だけど
    魂は無限だと思っています。
    ゆうきさんのコメントにあるように
    見送るのは私・・そう思います。
    先生と同年代の私はパピーから飼うのは最後かなと思っています。
    後最低でも15年生きてくれるとして・・。
    私が元気でしっかりお世話出来る年月・・。
    先生が仰る様に今を大切に!そう思います。
    金剛水注文しました。。。

  7. コメントありがとうございます。
    こういったことに関して、深く考えさせられました。自分ができることをしていきたいと思いますので、また話を聞かせていただきたいと思います。

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