はりねずみ通信

2018.03.31

気合い

動物には運動器疾患が多いので、毎日のように「歩き方がおかしい」「立てなくなった」「びっこをひく」という主訴がカルテに並ぶ。
これを的確に診断するのは、簡単なようで難しい。
動物が言葉を話せないことが、その大きな理由である。
明らかに歩き方がおかしければ、視診で診断できるが、見た目ではわからないことがほとんどだ。

丁寧に触診して、病気の局在を把握する。そこを起点に、すべての検査がはじまる。
なんとなくおかしいから、すべての関節のレントゲンを撮る・・というようにスタートすると、核心には迫れない。

そして、運動器疾患ですらない場合もある。
先日、急に立てなくなったというトイ・プードルを診察した。卵巣の腫瘍が破裂して立てなくなったのである。
これは緊急に手術して、救命できた。

関節炎、椎間板疾患、靱帯損傷、脱臼・・という病態が100例あるなかに、ひとつだけこういったケースが紛れ込む。
先入観を持たずに診察するのが非常に重要なことを、再認識した。

今日も気合いを入れて。

IMG_8023
きあいなし

2件のコメント

  • こんばんは(*^^*)
    今日は診て頂いて本当にありがとうございました。
    ちょっとしたことでオロオロオロオロ…
    ソロモンの指環が欲しいです…

  • お疲れ様です
    アキパパです
    シルフが家の中を歩き回っているのを 愛しく見ています
    動けなくなった時には シルフ自信 動きたいのに動けないことにパニックになり 鳴くことしか出来ず 辛かったと思います
    いずれは終わりを迎える命に でもPLDDと薬で今は歩け出したことに感謝しつつ 少しずつ安らかにその時をむかえたいと願っております
    この度は 無理ばかり言って 申し訳ありませんでした
    林先生にも 沢山のお世話を戴き 感謝しております
    もう両方年寄りになりましたが どうかこれからも アキレスとシルフと… 私達も 宜しくお願い致します

    • 春名さま、シルフちゃんの経過がよくてよかったです。
      いろいろたいへんだったと思いますので、ゆっくり過ごしていただきたいと思います。

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