はりねずみ通信

2017.03.14

成長するもの

動物看護学校の実習生、あるいは当院のスタッフのスタッフなどに、さまざまな指導をする立場にあるが、教えることは本当にむずかしい。
ある本に書いてあったことが、私にとっては大きな転換点になった。
それは、「相手を成長する存在としてみてください」ということである。

このひとは、この仕事に向いていないんじゃないか。
そういう考え方では、先へ進めないだろう。

私は、そういう「定点観測」をしがちだった。
けれど、今うまくできなかったり、考え方が甘かったりしても、これからがらりと変化することもある。
そういう変化の時間幅を視野に入れて指導することが重要なのだそうだ。

先週実習に来ていたYさんは、毎日レポートを提出してくれたのだが、最初は小学生の日記のような感じで出来事を並べるだけだった。ところが、「だれに読んでもらうか、考えて」(つまり、私や学校の先生に伝えるために書いているので)、「自分の心が動いたことを中心に書いて」と指導すると、びっくりするほど内容が変化した。
帰る頃には、学校の勉強をもっとがんばろうとはりきっていたので、たった1週間で人間は変わるものだと驚いた。

私自身も先が楽しみなので、ああ、これが教える喜びなのか、と感じたのだった。

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ひょい

 

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