はりねずみ通信

2016.10.11

動物たち

人間はほんとうに他の動物とはちがうなあ、とよく思う。
過去や未来をイメージできる、他人の気持ちを深く想像し共感できる、というところが特に違う。
「10年後はこんなふうでいたい」
「若いときはよかった」
などとは、犬や猫は考えない。
「昨日ワタシが意地悪したこと、ミーちゃんは気にしてるかな?」
「その苦しい気持ち、わかるよ」
と動物は思わないだろう(もちろん、ある程度の想像はすると思うが、人ほど深くはない、と思う)。

人間はしばしば過去のことを後悔したり、将来を心配したりする。
また、他者の気持ちを深く想像して共感したり、想像しすぎて憎み合ったりする。
(他者に共感するミラーニューロンという神経細胞が発達しているから、と言われている)
つまり、過去未来、他者と縦横無尽につながっているのだ。

一日を振り返ってみると、多くの時間をそのつながりに用いていることがわかる。
なんとなくそうすることがあたりまえになっている。

ところが、いつも傍らにいる動物たちは、当然のように過去も未来も考えていないようであるし、他の動物や人の気持ちにそれほど右往左往してる様子はない。どうも、その瞬間だけを生きているように見える。

それでも彼らは進化の生き残りなのだ。生存競争を生き抜いてきた、選ばれし者たち、なのである。
「そうやっても、生きていられるんだね」
と尊敬の念が起きないだろうか(私は起きる)。

人間も動物なので、過去や未来に囚われたり、他者との関係に心をすり減らさなくても生きていけるはず。
それに気がつくように、神様は動物を人間社会に混ぜておいた。
・・というのが私の推論。

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ここにいた

 

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