はりねずみ通信
2015.11.17
折り鶴を折る利点
昨日、腹腔鏡のトレーニングボックスで折り鶴を折る動画を載せた。
この「神チャレ」というトレーニング法を発案された市川先生は、5分台で折り鶴を折られている。鉗子の動きはまさに神業で、とくに左手の所作がすばらしい。さらにすごい橋本先生という医師がいて、もう1000羽以上折られていて、タイムは4分台。もう鉗子の先端が指先に見えるほど繊細な動きなのである。
そういう目標となるひとがいることが、トレーニングの励みになる。
私は子供の頃から折り紙が好きで、腹腔鏡のトレーニングに折り紙を使おうと思ったことがあった。ただ、難しすぎて断念したのだった。
理由は技術的な問題ではなく、メンタル面だったかもしれない。
「折り紙を折ることと、腹腔鏡手術にはなんの関わりもないのではないか?」
うまくいかないと、そういう思いが頭をよぎる。それがモチベーションを大きく低下させるのである。
今回、とりもなおさず続けているのは、実際に行っている人がいること、その人が「これを行うことが手術の上達につながる」とはっきり言われていることが大きい。
人間にとって、意味のある目標を持つことがいかに大事か、というよい例である。
人間のお医者さんも、患者さんのため毎日懸命に努力している。その感動も大きかった。
勤務医の林先生と後藤先生が、昨日トレーニングボックスの前で何かしている。
何をやっているかと思えば、鶴を折っていた。
実はこのトレーニング法、やりはじめると結構おもしろいのである。
獣医師の間でも広がるように、皆に勧めたいと思っている。
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