はりねずみ通信

2015.07.25

獣医師会旅行より2

獣医師会で旅行をする、という企画があっても、最近では若い先生の参加は少ない。
日曜日に診察する施設が増えたことも理由であるが、そういった「べた」な人付き合いを好まない若い人が増えているからかもしれない。
でも、それはもったいない。
年配の先生と過ごすことは、いろいろためになる。60歳を過ぎると仕事のモチベーションや体力はどうなるのか。話をすると具体的なイメージがつかめるではないか。

獣医師会のM先生と、朝ご飯が一緒だった。
琵琶湖湖畔の道路を走っている車を見て、M先生は言った。
「今の車の車種、わかった?」
「え?遠くてよく見えなかったので・・」
「あれはフォルクスワーゲンの○○だよ」
車が好きなので、一瞥しただけで車の型番までわかるのだそうだ。

「車の種類がひと目見てわかるように、動物の病気も一瞬で診断できるようになりたい。50歳までに、そこへ到達したいと思っていたんだ」
いろいろ検査などをせずとも、診察台の上にいる動物を触っただけで、たちどころに診断がつくのが目標だったという。
「で、どうなったんですか?」
「だめだった」
がくっ。
「そんなこと、無理なんで、あきらめた」

そういうM先生の横顔も、また魅力的だった。
若い頃に求めていたものが、叶わないこともある。それはそれでいい。
趣味を楽しみ、友人との出会いを大切にするM先生を慕う人は多い。

人生の目的は、いろいろでいいのである。

IMG_6840
そとはきもちいいよ

 

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