はりねずみ通信

2016.02.18

住む環境

人間が働く場所はどんな環境にすべきか。
隣の人に仕事を邪魔されずに集中したい。だから、それぞれのデスクを個室のようにしつらえるべきか。それでは互いのコミュニケーションが取れず、チームとしてうまく機能しない。
では、大きな部屋に机をならべ、垣根のないレイアウトにしたらどうだろう。多くの企業が採用しているこのスタイルは、実は働く人にとってはけっこうなストレスになるようなのだ。

人間は背後から見られるのを生理的に嫌う。
このようなレイアウトは、通りすがりの人に後ろからのぞき込まれる可能性があり、意識化に上らなくても何らかの緊張感が生まれる。

人間はどういう空間を心地よく感じるか。
それは原始人がどう過ごしていたかを考えればよい。
背中側には山などの自然を配し、目の前には遠くまで見渡せる場所。そんなところを人間は好むようなのだ。
クリエイティブな企業などは、このようなレイアウトを採用して、働く人のストレスを軽減し、コミュニケーションを豊かにするよう配慮しているとのこと。

私がふと思い出したのは、ブリューゲルの「雪中の狩人」という絵である。
(いま画像をここに出そうとしたが、うまくいかなかったので、また今度)
背後には、いま狩りをしてきた山。傍らには猟犬たち。眼前には人が遊ぶ里。そして遠くには美しい連峰。
そういう構図を人間は好むので、この絵は印象に残りやすいのかもしれない。

猫も人間と同じように住む環境でストレス度が変わってくる。
猫はもともと樹上生活をしていたので、高いところから見渡すのが好きである。
部屋の中に「上る場所」がないと、ストレスを感じるようである。
もし飼っている猫が膀胱炎になりやすかったり、なんとなく落ち着かないようだったら、見晴らせるような場所を作ってやるとよい。

生活する環境を考えるとき、我々が原始人だった頃、動物たちが原始動物(?)だったころを想像するといいだろう。

 

 

 

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