はりねずみ通信

2016.06.06

ギドン・クレーメルのコンサート

ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)とリュカ・ドウバルグ(ピアノ)のコンサートが兵庫県立芸術文化センターで行われたので、昨日聴きに行った。

私は4歳から7年ほどヴァイオリンを習っていた。
今から考えると、何ともったいない期間を過ごしたことよ、と思うが、私ははっきり言うと熱心ではなかった。近所で野球をすることが好きで、週末に先生のところに通うのが嫌でしょうがない。
ヴァイオリンを習っていることそのものも恥ずかしく、
「どうして野球に来ないの?」
と訊かれても、
「ちょっと用事で」
と答えていた。
自転車の後ろにヴァイオリンケースをくくりつけ、猛スピードで自転車をこいだ。
向こうに着いてケースを開けると、弦を支える駒が倒れていて、先生が渋々直す・・。
そんな子供に楽器を教える先生の苦労など、そのときは考えもしなかった。

こうして大人になってみると、楽器を演奏するひとの才能や努力に感嘆する。
物心がつくかつかないかの時期に楽器をはじめる人が多いので、遊びの誘惑はなかったのだろうか。ちなみにギドン・クレーメルも4歳でヴァイオリンをはじめたとのこと。

ともあれ、昨日のコンサートはとても楽しむことができた。
ヴァイン・ベルク(おそらく近代の作曲家)、ショスタコーヴィチ、ラヴェル、フランクのヴァイオリン・ソナタが演奏された。
特にフランクのヴァイオリン・ソナタはすばらしかった。フランクは交響曲しか聴いたことがなく、こんなすばらしいヴァイオリン・ソナタを作曲していたことを知らなかったのは惜しい。
もっと早く知っておけばよかった。
(演奏会に行こうという気持ちになるという点だけでも、ヴァイオリンを習った甲斐があったのかも)

ヴァイオリンという楽器を作った人類の祖先、すばらしい曲を残した先人に、感謝しなければならない。
私も(ヴァイオリンはだめだったが)、後世の人から感謝されるようなものをひとつでも残したい、と帰路につく。

全然関係ないけど、コンサートホールの最寄り駅「西宮北口」って変な名前。
駅名なのに北口?

 

 

IMG_8331
コンサートホール

IMG_8334
手術室は無影灯、モニターアームがついた

 

 

1件のコメント

  • 阪急 西宮北口駅懐かしいです。
    26年前西宮北口駅から徒歩10分ぐらいの所に住んでました。
    当時西宮球場がありました。
    2年ぐらい前に訪れたら、様変わりしてました。

    西宮北口駅は、西宮町(1925年に市制施行で西宮市となる)の市街地から大きく離れ、武庫郡瓦木村(1942年に同市へ編入)に属する農村地帯に存在したが、当初より「瓦木」ではなく「西宮北口」を名乗った。
    これは、宝塚からの支線(西宝線として1922年に開業)をさらに南下させ、西宮の市街地まで延伸させる計画があり、それとの接続点ともなる予定であったからだと言われている

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