はりねずみ通信

2016.11.07

食事以外

診察の時、よく質問されるのは、
「この子に何を食べさせたらいいですか?」
ということである。食事は非常に重要なので、いろいろと話をする。食事にも多くの要素があり、話し始めるとだいぶ時間がかかる。

けれど、動物の健康は食事だけではない。
どういう毎日を送るか。生活環境のことは意外に話題に上らない。たぶん動物病院でそういう話をするのが、合っていないと思われるのだろう。
それに対し、食事のことは目に見える事柄であるし、わかりやすい。

散歩をする、遊ぶ、何かを楽しみにする。そういったことは、大切なのはわかっていても、動物の立場になって考えることは少ない(すくなくても私はそうである)。人には人の仕事があり、どうしても時間の制約があるからだ。
運動は特に重要である。関節疾患や椎間板疾患は、運動不足が関与しているといわれる。

もうひとつ大切なのは、動物たちが一緒に過ごすひとたち(すなわち家族)が、よい状態にあるか、ということ。穏和な雰囲気であることは、動物たちの自律神経に作用する。
だから穏やかに暮らすことは、動物たちの健康に大きく寄与するのである。

これらは、もしかすると、食事より重要かもしれない。

いろいろなことに追われて、そういう緊張感のようなものを家にいる動物たちに与えないように・・、とはほとんど自己反省。

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とくべつせき

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