はりねずみ通信

順応

昨夜放映されたNHKスペシャル「人体」をみた。
腎臓はただ尿を作っているだけでなく、体内の血管系や血液を非常に繊細にコントロールしている。それを最新の研究結果や高精細な画像をもとに紹介していて、たいへん興味深かった。

番組の中で水泳選手が「高地順応」を行っている場面があった。
競技会の前に、一定期間標高の高い場所でトレーニングすると、赤血球の酸素運搬力が高まることはよく知られている。
そのことにも、腎臓が非常に重要な役割をしているのだそうだ。

高地順応で思い出したのは、こういう「順応」のこと。
私は10年ほど前からPLDD(経皮的レーザー椎間板除圧術)や内視鏡外科・関節鏡外科などの低侵襲医療に取り組んできたが、苦労の連続だった。なぜなら、動物でこういったことを行うのは、対象が小さいため難しいからである。
そして、それは今でも続いている。
毎回自分が行った腹腔鏡動画を繰り返し眺め、下手さにげんなりする。
これには理由もある。2−3kgくらいの小型犬で胆嚢の剥離操作を行うことは、30cmの鉗子を使って数センチ四方の領域を扱っているわけである。長い箸を持って、500円玉の文字を正確になぞるようなもの。近年画像がよくなっているので、モニターにはその領域が画面いっぱい精細に表現される。下手さはおのずと際立つ。

ただ、そうやって苦労してると、普通の手術がうまくなってきた(当社比)。
早さだけでは比較にならないが、ここ数年で整形外科などの内視鏡外科に関係ない手術の時間は、ほぼ半分になっている。
(たとえば、膝蓋骨脱臼に対する関節鏡検査、ブロック・リセッションと関節包の縫縮は、メスを入れてから最後の縫合までで30分前後。以前は1時間以上かかるのがあたりまえだった)

内視鏡外科は難しいため、はじめるのに躊躇するひとが多い。
「大リーガー養成ギプス」(若い人にはわからないか・・)だと思って挑戦してほしい。

 

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やすみのたのしみ

 

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