はりねずみ通信

身体の繊細さ

腹腔鏡手術(内視鏡手術)をするようになり、あらためて思うのは、生物の身体がいかに繊細かということである。
現在はカメラの性能が上がり、ハイビジョンになっている。それで局所を拡大すると、肉眼では見えなかったものが見えるようになった。大きなモニターにそれを映すと、ため息が出そうである。

たとえば、乳び胸という病気の治療では、胸管というリンパ管を結紮する。
リンパ管は薄く透明な管なので、肉眼では見えないことが多い。かつては色素剤で染色して場所を特定していた。
ところが、内視鏡のカメラで拡大すると、それが見えるのである。

そういったものを目にすると、身体というものは「かよわい」ものだと思う。
このリンパ管が傷ついただけで、リンパ液が漏れる乳び胸という病気が発生する(他の因子も関連しているが)。
身体にはリンパ管をはじめ、やわらかい組織の肝臓、消化管の粘膜組織、鼓膜、尿管など、手術の際に注意深く扱わなければならない器官が多数ある。
そういうものの総体である身体というものは、精巧ではあるが、決して頑丈とは言えないものだ。

高飛び込みで水面に体が当たっても大丈夫だろうか。ボクシングで、腹部を強打したら・・。
知り合いの女性の獣医師は、空手の名手で、回し蹴りでバットを折る人なのだが、そんなことして大丈夫・・?

強さと繊細さを兼ね備えたこの身体というものを考えると、奇跡という言葉しか浮かばない。

 

IMG_6105
あさごはんまえ

 

「身体の繊細さ」への4件のフィードバック

  1. 動物も人間も、やっぱり元気が一番という事ですね。
    とはいうものの、生まれつき身体に何か原因をもった
    動物達の飼い主さん達、レックスもそうですが、かない
    先生のとこでおあいする皆さん、本当に優しい方達ばかり
    でo(^o^)o
    3月に犬友とまた遊びにいくのですが、狂犬病とワクチン
    の証明書がいるんですね。どこに隠してるのか、今から
    探そう。明日はマラソンで、通行止めになるので、時間
    はたっぷりあるし(´;ω;`)

  2. この間、レントゲンであんこの骨を見せて頂いた時
    犬の骨格って、なんともいえない位、美しいなぁ・・と思いました。
    動物医学も、先生みたいな方がいらっしゃるから、早期発見、早期治療が可能になっているのでしょう。。

    1. きなこさん、ぼくははじめて獣医学を学んだときに、解剖学で骨のスケッチをしたのですが、その形の美しさに心酔しました。
      骨格ってきれいですよね。

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