はりねずみ通信

獣医内視鏡外科研究会

一昨日は大阪で獣医内視鏡外科研究会があり、参加してきた。
この度は胸腔鏡手術の名医といわれる東京慈恵医科大学の森川先生があり、とても楽しみにしていたが、期待以上の内容だった。
内視鏡外科の分野で、特に胸腔鏡はとても専門性の高い分野である。胸の中は陰圧なので、手術の際は高度な呼吸管理が必要であるし、胸腔内には心臓や肺、重要血管が集まっている。腹腔鏡とはまた別の難しさがある。
それでもこの分野が発達した理由は、やはり身体への負担が少ないからであろう。
肋骨を開く開胸手術では、1年以上傷が痛むのだそうだ。胸腔鏡では肋骨の隙間から道具を入れるため術後の痛みも少ない。胸腔疾患にこそ、内視鏡外科が適していると思う。今回の講義で、そのことを再認識した。

私も胸腔鏡手術に取り組んで行く中で、この手技のメリットをとても感じてる。
実はこの森川先生の講義は、10年ほど前にも聴いたのだが、そのときは「人の医療はすごいなあ」とただ感嘆して帰った記憶がある。今回は、講義の内容もよく理解できたし、手術のビデオをみてもより具体的なヒントが多く得られた。自分の到達地点によって、聞こえてくる内容は異なるものだ。少しは成長したことがうれしかった。
どんなことでも、はじめれば成長できる。でも、始めなければいつまでもゼロである。
やってきてよかった。

興味深い話があった。
森川先生は、こんなことを言われた。
「上手な人の手術は、参考になりません」
手術のうまい人は、あらかじめリスクを避けるよう周到に進めていく。途中に何事も起こらないのは、先手を打って危険を回避しているからである。普通にそれを見ると、粛々と手術が進み、いとも簡単にみえるので、初学者には参考にならない、とのこと。
ある程度技術を習得した人がみると、名医の危機管理が理解できる。
外科手術を学ぶには、やはりステップが必要であるということである。

講義のあとは症例発表があり、私は胸腔鏡下肺葉切除の症例を発表した。
会場からの質問や、森川先生からのアドバイスで、術式に対する深い議論ができ、とても有意義だった。


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きもちよくねむる

 

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