はりねずみ通信

物語

友人宅に遊びに来ていた私は、たくさんの人との会話に疲れ、居間の隣にある彼の書斎のドアを開けた。
薄暗い部屋の中に机があり、その上に新聞記事の切り抜きがあった。
読むともなくその記事を眺めていると、
「我が新聞社、どん底からの復活」
というタイトルである。小さなウイスキーの小瓶の写真が添えてあった。それはとても小さなもので、小指の先くらいの大きさなのである。
興味を引かれ、読んでいくと、こんな内容だった。

我が社の新聞は、昭和初期に売れ行きが伸び悩み、会社は倒産寸前となった。
そこで、なんとか購読部数を伸ばすため、ある企画を考えたのだった。
それは、5つの質問を用意し、全問正解するとウイスキーを1本贈呈する、というものである。
予算の関係上、大きな瓶は用意できないので、豆粒のような瓶にしよう。
問題は教養を問われるもの。
「たそかれにただよふもの」(これはボードレールの詩を諳んじている人であれば、容易である)
「ボルネオ島に棲む両生類の肌の色」(独特の色彩は和名のもとになっている)
云々云々。

この企画は空前のヒットとなった。
小瓶を収集する人も現れ、多くの人が新聞の発刊を待ち望むようになる。
「新聞の売り上げは爆発的に伸び、我が社はどん底から回復した」
そう記事は締めくくられていた。

私は、昭和の初期にそんなことがあったのだと、感慨にふけった。
多くの人が知識や教養に価値を見いだしていた時代。いまでは、考えられないことである。



・・・以上は、全くのフィクションである。
なぜなら、これは全部、私が今朝見た夢なのだ。ボードレールに該当する詩があるかは知りもしない。

私は見た夢を覚えていることはまずない。今朝のものは、非常にリアルに覚えていたので書いてみた。
思いもつかない物語を潜在意識が作っているとすれば、それを利用すると作家になれるかも。

まあ、だいたい忘れるので無理、かな。



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まどべ

 

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