はりねずみ通信

2015.10.27

満月

今日は満月である。
私は月の満ち欠けのことに関し、ときどき書いているが、命の営みにそれが関係していると思うことがよくあるからだ。
あらゆる生物は、何らかのリズムを持って生きている。木々は芽吹き、成長し、葉を茂らせ、やがてその葉は落ちる。魚は回遊し、川を上り産卵する。鳥は渡る。そのリズムを生み出すものは、日照時間であったり、月の満ち欠けであろう。

月の満ち欠けは、日照時間と比べ目には見えにくい。曇っていれば月明かりは見えないので、視覚的な意味合いは薄いだろう。それよりも、地球と月との間に生じる引力の変化が、さまざまな生物に影響を与えている。

私の印象では、月が満ちていく頃に、動物の体調が悪化することが多い。非科学的かもしれないが、圧力に関係する病気がよく起こるような気がする。最近では、尿路結石で尿が出なくなった犬(膀胱への圧力)、心不全(血圧)、椎間板ヘルニア(椎間板内圧)・・。
そして、満月が過ぎる頃、潮が引くように治癒に向かう。または、悪化して亡くなってしまう。

もちろん、その間、あらゆる方法を試み、人間的な努力はする。でも、結局は天空の導きに支配されるのかもしれない。
どうしても治してやれない動物がいたとき、私はそういう人間の力の及ばないもののせいにする。

それはよくないことではあるが、そう考えないとやりきれないことがあるからである。

IMG_7374
毎日2-3羽の鶴を腹腔鏡で折っている。
だいぶきれいに折れるようになったが、タイムが伸びない(むしろ後退・・)。
早さと美しさを両立するのが手術の根幹である。そのうち大切なのは美しさや正確さであるので、我慢のしどころ・・。

1件のコメント

  • 先生、こんばんは!
    昨日の満月は、あまりの明るさに真夜中に目が覚めました。。
    女学校の先生だった祖母が「月の満ち欠けは、不思議と、この世の生命体に関係してるのよ」と話ていました。  

    ちょっとお尋ねします。
    近所の犬友にドーベルマンの女の子がいるのですが、
    ある動物病院で避妊手術を受けた後、ずっと、尿漏れに悩まされているようで・・
    再度手術を受けたら完治するのでしょうか?
     

    • きなこさん、今朝もいい月が出ていましたね。
      避妊手術後の尿失禁にはいろいろな原因があり、薬で治る場合もあります。

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