はりねずみ通信

2016.12.27

後日談

うちの猫のチョコが行方不明になり、その後見つかった、と書いた。
ところが後日談がある。
家に帰ってすぐは、比較的元気だった。心配したが、なにもかも元通りに戻った、と思っていた。
しかし、2日ほどして呼吸がおかしくなってきた。
レントゲンで右肺の中葉がかなり白い。肺炎を疑って、抗生物質で治療するが反応せず、そのまま一気に呼吸困難が悪化した。酸素吸入をしながら調べていくと、心臓に異常があった。肥大型心筋症だったのである。
心臓の筋肉が肥厚する病気で、血栓ができやすくなる。肺に血栓が塞栓したのだ。

夜間に吐血したときは、もうだめかと思った。
ところが、血栓症や心不全の治療が奏功し、なんとか安定化できた。
それで、いまは薬を飲んではいるが、落ちついた状態になっている。今までの元気はないが、普段に近い生活を送っている。

まったく元気だったので、心筋症であることに気がつかなかった。
今回の一件で、発見できたのは不幸中の幸いだったのかもしれない・・とは、あとづけの言い訳で、こころから悪かった、と謝った。

チョコは生後数ヶ月のとき、大ケガをして運ばれてきた猫だった。大腿骨骨折整復術と損傷した片側の腎臓を摘出する手術を受けている。小さいからだで健気に生きる様子を見て、本当に愛おしいと思った。それで我が家に来たので、私にとっては特別な感情がある。

それがこのたび失われるかもしれなかったことは、私にとって大きな意味があった。
つまり、外へのエネルギーばかりではいけない。足元をみよ、ということである。

チョコは荷造り紐で遊ぶ癖がある。
一昨日も新聞を括っていると、やってきて遊び始めた。
そんな日常が、どんなに大切か。ばかみたいだが胸が熱くなってしまった。

 

img_9560
いつものばしょで

 

 

7件のコメント

  • 金井先生、こんにちは。初コメントです♪
    チョコちゃん、そんな後日談があったとは…安定したようで本当に良かったです。
    我が家のチョコも先生にPLDDでヘルニアの痛みから救って頂きもう1年が経ちました。膝蓋骨脱臼の手術も経て、現在、元気に遊んでいる姿、食欲旺盛でご飯を食べている姿、後ろ足で顔をかいている姿、お兄ちゃん犬モカにぴったりくっついて平和そうに寝ている姿、PEEとPOOPをしている姿まで、何気ない様々な行動を見ながら、この日常に「本当にありがとう」と思う毎日です。これまでモカ・チョコが経験してきた病気が無ければ、こんな気持ちに気付くことができなかったかもしれません(出来れば経験は重ねたくないですが・・・)。そして、その度に救ってくださった先生、看護師さん、スタッフの皆様に心から感謝しております。
    今年1年も、かない動物病院の皆様にはお世話になり、ありがとうございました♪来年もどうぞよろしくお願い致します♪

    お問合せフォームからメールをお送りしました!お時間がある時によろしくお願いします(^^)!

  • 先生いつもお世話になってます。
    今日のブログは私の今の気持ちと被ってたので読んで我慢してた涙が止まらなくなってしまいました。
    さくらの時に『もっと早く病院に連れていっていれば…気づいてあげれば…』て何度も何度も思ったのに。
    愛良はそれでなくても体が弱いのに、今回の事は子育てを言い訳に、ももや愛良の事を放ったらかしにしてた私への戒めだと思います。
    子供が産まれてからは本当に寂しい思いをさせてばかりで、、もっともっと大切に、子供達みんな仲良く一緒に毎日過ごします。
    いつも先生やスタッフの方にご迷惑ばかりかけてすみません。

  • チョコちゃん2度も先生に命を救ってもらって良かったです
    うちの子達も少しでも変わった様子があればすぐ先生のところに行きますのでよろしくお願いしますね

  • 私も、胸が熱くなりました。
    きっと、死に場所を探してたのでしょうね。
    昔は、柴犬とか日本犬は、死に場所を探す為にいなくなったり、
    具合が悪くなると、小屋の奥に顔をむけたりしてました。
    チョコちゃんの飼い主が先生でよかったです。チョコちゃん、まだまだ
    頑張って、先生との日々を楽しくすごしてね。
    私事ですが、ごそごそと掃除などをしてると、ミーの便や服の上での
    尿とかが、まだまだでてきます。きっと、具合が悪い時は、おしいれの中が
    安心できたのかな。そんな時は、ひもをたぐって、抱き上げゴロゴロといわせるようにしてました。
    ん~、だめだめ、こんなの思いだすと、先生が紹介してた、引き取り手
    のないネコちゃんを引き取りたくなるから。
    今は、レックスと母親の介護に、バレーにと忙しいので。
    すいません。

  • 先生、こんばんは。
    チョコちゃん、そんな大変な事があったのですね。
    あの日いなくなったのは、「ちゃんと見ててね。」っていうサインだったのでしょうかね。
    何とか安定したようで、本当によかったです。
    私もジュディーが体調が悪くなった時に、ちゃんと見ていてあげてなかったなとすごく反省しました。
    ずっと元気だったので、それが当たり前になってしまってたんですよね。
    金井先生のおかげで、今は安定して元気に過ごせているので本当に感謝です。
    今日は、メロメの避妊手術をありがとうございました。
    帰ってから、食べたご飯を1度だけ吐きましたが、よく動くし元気にしています。
    ただ、高い声で鳴いたり、お尻を上げたポーズをとったり、ゴロゴロ横転したりする発情の症状がまだ出ています。
    徐々に治まってくるものでしょうか?

  • チヨコちゃん 隠れたまま 見つからなくて そのまま亡くなってたらって考えると 本当に 見つけてもらえて 治療してもらって 良かったです。

    がくは 今年も 何度も倒れて入院を繰り返し 退院後も 歩けるようにリハビリまでして頂いて 先生や病院のスタッフのみなさんに助けて頂いて 有難うございました。
    おかげ様で 無事に 一緒に年を越せそうです。 

    高齢なので いつどうなるかは 解りませんが 週2回 仕事終わった後の 病院通い 忙しいと ブツブツ言いながら通っていますが 良く考えたら 待合室でのおしゃべりや 先生の 大丈夫です!の言葉を聞きに 自己満足で行っているのかも(^^)
    病院で 待ってる時間も がくと一緒に居られる貴重な時間です。

    来年も せっせと 通います(^^)/ 宜しくお願いします。

    明日 今年最後の診察に伺います。

    宜しく お願いします。

  • メロメですが、今日は発情の症状も出ずに落ち着いていました。
    ホッとひと安心しました。
    ありがとうございました(^ ^)

    • みなさん、ご心配かけすみませんでした。
      本当は物事に理由付けすることは主義に反する(?)のですが、なんとなくいろいろ考えてしまいました。
      動物たちと共に、一日一日をかみしめて過ごしたいと思っています。

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