はりねずみ通信

2015.07.02

奇遇

7月から新しく獣医師が働くことになった。
名前は林(はやし)先生である。

林先生はもともと三重県の動物病院に勤務していた。
なぜ当院に応募したかと聞くと、兵庫県開業獣医師会の研究発表会で私の発表を聞いたからだそうだ。
三重からわざわざ聞きに来た、というのも行動的だし、そこで知った動物病院に応募するというのも、積極的だなと思ったが、先月、とりあえず見学に来てもらった。

そのとき、いろいろ話をしていると、彼はこんなことを言う。
「私の叔父も、獣医なんです」
林先生は、私と同じ大学を卒業しているので、知り合いかもしれないと思い、名前を聞いて驚いた。
「私の叔父は、本島といいます」
「え!?」
知り合いどころではない。私が大学時代ずっとお世話になった先輩である。

私は大学に入ってすぐ、1学年上の女性と知り合った(妻のこと)。
その紹介で、豊橋動物園のボランティアに毎年参加した。
サマースクールという子供に動物のことを教える企画である。
当時の豊橋動物園に勤めていたのが、本島さんだった。本島さんは私が大学に入ったときに入れ替わりで卒業していたので、大学時代には交流はなかったが、私たちは6年間、ほとんど毎年豊橋動物園でボランティアしていたので、いろいろとお世話になった。
本島さんは、動物園では下っ端だったので、保護したツバメにミルワームをやったり、動物の柵のペンキ塗りをしたり、遊園地の遊具をチェックしたりと忙しそうだったが、動物園のことをいろいろと教えてくださった。

私が大学を卒業するとき、動物園の近田園長から「求人するから応募しないか」と言われた。
動物園に獣医として採用されるのは、10年に1回といわれていたので、大きく心が揺れたが、結局断った。
私は動物の体の仕組みに関心があり、臨床が向いていると思ったからである。
動物園でも、もちろん臨床をするが、犬や猫ほど、直接体に触れたり手術をする機会が少ないと感じたのだ。
あのとき応募していたら、本島さんの下で働いていたはず。

それからは、本島さんに会う機会もあまりなくなったが、年賀状のやり取りはしていて、近況などを報告していた。

その甥っ子が、目の前にいるのである。こういうのも何かの縁だと思う。

7月半ばから、勤務開始予定になっている。
どうかよろしくお願いいたします。

 

2件のコメント

  • 思わず、縁はいなものと書いてしまうとこでしたo(^o^)o
    これは男女の事ですね。あぶないあぶない。
    林先生、よろしくですo(^o^)o

  • 林先生には、先週ポンコの膀胱炎を診ていただきました。「スタッフ紹介」に
    まだお顔が載っていないしどんな方かしら、と動揺(?)しましたが、テキパキかつとても丁寧に説明して下さり、ホッとしました。おとなしく薬を飲んでくれたので、今はすっかり元気です。本当にありがとうございました。

    • ポン子姉さん、ホームページがなかなか更新できませんが、林先生は少し前から勤務開始しています。
      経験もあり優秀な獣医師ですので、これからもよろしくお願いします。

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