はりねずみ通信

大人の勉強法

腹腔鏡を見学に来た獣医師の先生に、
「どれくらいの年月やれば、できるようになりますか?」
と訊かれることがある。もちろん年月も大切だが、漫然と取り組んでいては上達することができない。そこには工夫が必要である。
動物病院での仕事は多岐にわたるので、腹腔鏡ばかりに専念できない。人間の医師は、専門化が進んでいるので「腹腔鏡下胆嚢摘出術を年に100件行う」ことができるが、獣医師はそうはいかない。

あわただしく毎日をすごしていると、あっというまに月日は過ぎてしまう。「あけましておめでとう」と言ったと思えば、もう桜が咲く。なにもしないでいると、進展があろうはずもない。

そこで、ちょっとだけする、ということを習慣化するのがよい。
5分でも10分でもいいのである。とにかく毎日行う。大人の有利な点は、試験などがないので詰め込まなくてもいいことである。少しずつ積み重ねていくつもりで、あせらずやる。
だれにも見られない朝がよい。いわゆる「コソ練」である。どんな手技も、最初はへたくそなので、自分でも嫌になる。人に見られればなおさら恥ずかしい。まどろっこしいところは、人に見せないに限る。
学生であればすぐ成果を求められるが、大人はべつにだれに気を使うこともない。2−3ヵ月ヘタなままでも、怒られない。
いくらやっても上達せず、「自分は才能がないのかなあ」と思う頃、すこしだけ変化が見られる。そしたら、続ける。

数ヶ月単位で、わずかに進展するとすれば、1年、2年と行ううちに上達するに決まっている。
そういう長いタームで考えることは、大人にしかできないことだ。(幸い、日々はあっという間に過ぎてゆく!)なにもしない人と比べると、気がつくと大きな差が生まれる。

そういう成功体験を一度得ると、いろいろなことに応用したくなる。
年が明けてから、英語の本の暗記に取り組んでいて、最初は「こんなの無理」と思っていたが、ここへ来て記憶が定着してくるのを感じて楽しくなっている。
顕微鏡手術の練習も続けている。(ロングブレスもいまだに)

新人の人が来たら、最初に伝えたいのが「勉強法」である。
大人には大人のやり方があるのだ。

 

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はるのひるね

 

「大人の勉強法」への2件のフィードバック

  1. お久しぶりです。
    先生の、大人には大人の勉強法がある。との言葉で、色々思い出したり反省したりしました。
    思い出したのは、以前に調理師と衛生管理者の免許を取得した時のことです。
    50歳を超えて云うのもなんですが、生まれてから初めてという位一生懸命に勉強をしました。調理師は1回で合格しましたが、衛生管理者は3回目の試験でやっとでした。でも、良い経験でした。その後、危険物もと思い参考書を買ったところで今に至って何年かな?お恥ずかしい話です。
    反省したことは、毎日自分でやろうときめたことを、頑張れていない自分に対してです。ひとつでも、決めたことは最後までやりきれるよう、先生を見習います。

    質問ですが、犬のシャンプーはどれ位の頻度で行えばよいですか?

    1. ルイさん、お久しぶりです!お元気ですか?
      努力しようと思うとしんどくなるので、なんでも少しの時間を習慣化するといいですね。1日5分、とか。ペースができれば、時間を増やすといいです。
      犬のシャンプーは皮膚炎などがなければ月に1回くらいがいいと思います。

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