はりねずみ通信

乳び胸覚え書き

特発性乳び胸という病気には、不明な点がいくつかある。
・まず、病気の原因や誘因が不明である。
・胸管の走行位置が、解剖学的に解明されていない(健康な動物で調べられているだけ)
犬では右、猫では左、というのは本当か。
・かつては胸管結紮術のみで治療されていたが、50%は再発した。その理由は、胸管の側副路ができるため、と推察されているが、証明されたことはない。
・10年前、フォッサムらが心膜切除を併用したところ治癒率が上昇した。これは「心膜が肥厚して心臓を圧迫し、静脈圧が上がることで乳びの発生を増加させる」という仮説に基づくが、この仮説はまだ証明されていない。動物が治癒したから正しいのだろう、と言っているだけ。
・通常手術後は乳びがすぐに停止するような気がするが、なぜか「だんだんと」減少する。
・腹腔内にある乳び槽という組織を破壊することで、乳び胸が改善するといわれる。そのため、胸管結紮・心膜切除・乳び槽の破壊がスタンダードな治療のように言われているが、ホント?(フォッサムらは、胸管結紮と心膜切除のみでほとんどの動物を治癒に導いているのに・・)もっとも有効な組み合わせとは?
・術中リンパ管造影が胸管の特定に有用であると言われているが、すべての胸管が染色されるのかどうか。
・術前術後のリンパ管造影法とその評価法が確立されていない
・再発するケースで、術後にリンパ管の側副路が形成される、といわれている。そのリンパ管は新生されるのか、もとからあったものが開通するのか。もとからあったものが開通するとすれば、それは手術時に観察できるか。
・近年、胸腔鏡下で手術が行われるようになったが、論文で見るとフォッサムらよりも治癒率が落ちている?そのため、最近乳び槽破壊を追加するようになった(と私は推察する)。「数打てば当たる」という発想のような気もする。また、心膜切除をせず、胸管結紮と乳び槽の破壊で治療するグループもいる・・??
・開胸術と胸腔鏡手術のテクニカルな差はないのか。
・心膜切除の効果を検証することが、鍵になるのでは。

あすは、私なりの答えを書きます。

 

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あしのばす

 

 

 

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