はりねずみ通信

フィラリア症3(発症)

フィラリアは心臓に感染する、ということを知っている方は多い。では、心臓のどこに棲んでいるのか。
通常は肺動脈の中に寄生している。
心臓には右と左があり、右の心臓から肺動脈を介し、肺に血液を送っている。
そこにフィラリアが寄生すると、血液の流れが悪くなる。フィラリアの隙間を縫って血液が流れるので、ちょうどホースの出口を絞ったように、血液は勢いよく肺の中に流れるようになる。やわらかい肺の組織に、高い血圧がかかるために、肺の血管は硬くなっていく。
これを、肺動脈高血圧症という。
この状況が続くと、肺の組織にダメージが加わり、咳が出始める。フィラリア症に咳がつきものなのは、肺の高血圧症のためである。

肺動脈が狭くなるのは、フィラリアがそこにいるからと書いた。
それに加え、フィラリアが肺動脈の血管壁に炎症を起こし、血管そのものが狭くなることも起こってくる。フィラリア症の末期には、虫体はいなくなり(フィラリア自身も棲めなくなる)、肺動脈の狭窄だけが残ることもある。

肺動脈が狭くなると、次に起こるのは右心室の肥大である。
出口が狭いので、心臓は血液を送ろうとしても、うまく送れない。心臓側にプレッシャーがかかってしまう。
すると、右の心臓が肥大してくる。
右の心臓は全身から帰ってくる血液を受け止める場所なので、右心不全が起こると「鬱血(うっけつ)」が起こる。フィラリア症の末期で、腹水が貯まるのはそのためである。肝臓から心臓へ帰っていく血液が鬱滞することにより、肝機能の低下が認められることも多い。

次回は、フィラリア症の急性症状であるベナケバー・シンドロームについて。

 

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すごい

「フィラリア症3(発症)」への1件のフィードバック

  1. なんということでしょう、につきあって頂き感謝感謝です
    ((笑)
    フィラリアってミミズの小さいのに似てるんですね。
    この家に引っ越してきて、ホントに蚊が多いのにびっくり
    です(´;ω;`)
    改めて薬はきちんとあげなければと思います。
    まず私のこのなんとかなるさみたいな性格をなおさねば((涙)
    不思議にミーに蚊がよってくるのは、みた事ないような。

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