はりねずみ通信

2015.04.09

エコー実習

動物の検査の中で、もっともすぐれているものは何か。
私は超音波検査だと思う。
「エコー」と言われるように、音波が反響することにより画像を作る。コウモリが音波を出しながら飛行するのは有名であるが、「自分が音波を出し、反響して返ってきたものを受ける」という意味では同じだ。魚群探知機も、同じ理論である。

プローブを身体に当てるだけで、内部構造がわかる。しかも、身体には何も影響を与えない。レントゲンも内部を見る検査であるが、影響は少ないとはいえ放射線を使う。
近年、超音波検査機器の性能がどんどん上がってきて、より精細に臓器を観察できるようになった。ドップラー検査という血液の流れを調べる機能も進化している。10年ほど前では、3〜4ミリの副腎という臓器は、大きさが測定できただけですごい、というイメージだったが、いまは内部の皮質と髄質の構造まで見分ける事ができるようになった。
(余談であるが、画像の保存が大変・・。数秒の動画を保存するために、非常に多くの容量を使うため、パソコンのハードディスクがすぐ一杯になってしまうのである)

超音波検査を行うには、やはり技術が必要である。
そこで、勤務医の角谷と藤居に、エコーセミナーを受講してもらった。月に1回、大阪へ行き、専門の先生から半日の実習を受ける。半年間でコースが終わるのだが、先日二人は無事終了した。
一番最後には、かなり厳しいテストがある。理論と実習の試験を合格しなければ修了証書はもらえない。ふたりとも、合格した。

特に藤居は、実技が満点だったという。
講師のM先生は、「多くの人を教えてきたが、これほど完璧に画像を出した人はいなかった」と、べた褒めだったそうである。
私も誇らしい気持ちになる。
その才能を生かして、多くの動物たちの病気を診断していってほしい。
(ついでに、角谷くんも合格おめでとう!)

IMG_6326
しょくじどき

 

 

1件のコメント

  • 先生、向かって左の写真のネコちゃんだけ、お皿が大きいのですが(笑)
    しかも、既に食べている部分あり!なぜ、このネコちゃんはスペシャルなんだろう?と気になってしまいました(笑)

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