学会・研究会参加

胸腰部椎間板ヘルニアのミニチュア・ダックスフント120頭に対する経皮的レーザー椎間板除圧術の予防効果および合併症(2006〜2012年)

○金井浩雄、角谷悠介、藤居彩子、後藤充
かない動物病院・姫路支部

1はじめに
ミニチュア・ダックスフント(以下MD)では、胸腰部椎間板ヘルニア治療後に、非常に高率に再発が見られる。経皮的レーザー椎間板除圧術(以下PLDD)がMDの胸腰部椎間板ヘルニアの再発防止に有効か、回顧的に検討した。

2材料および方法
2006年6月〜2012年9月までに胸腰部椎間板ヘルニアと診断され、片側椎弓切除と予防的PLDD、またはPLDD単独で治療されて歩行を回復したMD120頭を調査対象とし、予防的PLDD処置済み椎間板と無処置椎間板での再発率を比較した。また、周術期と長期合併症を調査した。120頭は胸腰部椎間板ヘルニアの臨床所見を示し、MRI(13例)または脊髄造影検査(107例)により胸腰部椎間板ヘルニアと確定診断した。これらの症例を片側椎弓切除とPLDDを組み合わせて(50例)、またはPLDD単独で(70例)治療した。経過観察期間は7ヵ月から81ヵ月(平均27.6ヵ月)であった。

3成 績
最初の椎間板ヘルニアの治療後、歩行回復し7ヵ月以上の追跡調査をした120頭のうち、10頭が2回目の外科的減圧(片側椎弓切除またはPLDD)をうけた(8.3%)。再発までの期間は11日〜23ヵ月(平均12.3ヵ月)であった。椎間板ヘルニアの好発部位であるT11からL4までの6椎間板において、PLDD処置済み椎間板とPLDD無処置椎間板の再発率を比較した。その結果、PLDD処置済み椎間板601箇所のうち再発した部位は4箇所(0.67%)、PLDD無処置椎間板119箇所のうち再発した部位は6箇所(5.04%)であり、再発率はPLDD無処置椎間板で7.5倍高かった。2010年11月以降、すべての症例(合計74頭)においてT11〜L4の6箇所の椎間板にPLDDを行うようにしたところ、2013年3月までに再発した症例は0頭である(観察期間7ヵ月〜29ヵ月、平均16.3ヵ月)。関連する副作用は、術後の後躯麻痺1例(0.8%)、疼痛2例(1.7%)であり、いずれも一過性であった。

4結 論
MDにおいて、初回脊髄減圧時に椎間板逸脱の好発部位に予防的PLDDをすることにより、椎間板逸脱の再発手術率を低下させる効果がある。PLDDの合併症はきわめて低い。MDなどの軟骨異栄養犬種では、椎間板ヘルニアの臨床徴候が見られる場合、椎間板逸脱好発部位にPLDDを考慮すべきである。

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